なーお さんの日記
2010
12月
21
(火)
12:50
本文
先日購入した、OMRONのUPS(無停電電源)OMRONのBY50Sが届いたので、早速自動シャットダウンの設定を試みた。
左側の白いのが旧UPS(APC-CS500)、右側の黒いのが新UPS(OMRON-BY50S)
構成
商用電源異常の際に、ESXiを自動シャットダウンするための構成例です。
- 機器・ソフト構成一覧
機器 内容 (OMRON)BY50S 正弦波出力UPS(無停電電源) (VMWare)ESXi4.0 仮想OSがいくつか(CentOSほか) Power Act Pro
マスターエージェント(Windows-XP仮想OS上)USBデバイス管理と、シャットダウン指令・モニタ用 Power Act Pro
スレーブエージェント(ESXi-4上)ESXiマシンのシャットダウン用 (IO-DATA)
ETD-US/DSUSBデバイスサーバー。UPSとの通信に使用
- 機器・ソフト構成一覧
- この構成のポイントは、USBデバイスサーバー(IO-DATA ETD-US/DS)を使うことにあります。
(2011/1/15修正)
( → ESXi4.1でUSBパススルーが使えるようになり、USBデバイスサーバーを経由せずサーバー機のUSBに直接接続して使用できるようになりました。 )
多くの普及価格帯UPSの例に漏れず、BY50Sも通信ポートはUSBです。しかし、ESX-i上の仮想OSはUSBデバイスを制御することができません。 そんな時に役に立つのが、ご存知このUSBデバイスサーバーです。
ESXi上のwindows-XP仮想OSに、このデバイスサーバーのソフト(net.USB)をインストールしておくと、このUSBデバイスサーバーポートに接続したBY50Sを「マウント」する感覚で、 このように普通に認識してくれます。機器認識がマウス類になっているのは、ご愛敬か。
ETD-US/DSに接続された他の機器は、別のマシンからマウントできますから、一つ持っておくと色々使えるますね。
- この構成のポイントは、USBデバイスサーバー(IO-DATA ETD-US/DS)を使うことにあります。
Power Act Pro
OMRONのUPSに付属する Power Act Pro という電源管理ソフトは、マスター/スレーブ構成となっていて、1台のマスタに複数台のスレーブをぶら下げて管理することが可能。
マスタはLinuxにもインストール可能ですが、対応ディストリがたった2つに限られており無理。 仕方なく専用にwindowsXPを立てています。
マスターエージェント
- windowsへのインストールですが、ハードルがあるとすれば、httpサーバーをインストールする必要があることです。 インストール中に、Apacheをインストールするか、windowsのIISを使うかの選択がありますが、私は特に制約がなかったのでApacheを選びました。
- インストールそのものは特に問題なく完了し、Apacheサーバーも自動起動します。 Windowsのプログラムメニューから「PowerAct Pro」~「PowerAct Proモニタ」を選択すると、WEBブラウザ上にモニタが開きます。
- 色々な設定項目がありますが、何もしなくても動作するようになっている感じ。 でも最低限、「待機時間」「シャットダウンに必要な時間」の設定は必要です。 詳細は、マニュアルを見てね。
- ログ表示の中には、一般的なもののほかCO2排出量の履歴なども表示できます。
スクリプシャットダウン設定
CentOSなど、スレーブエージェントのソフトが提供されていないシステムのシャットダウンに、SSHによるコマンド送信でシャットダウンさせる方法があります。 これも念のため設定。
スレーブエージェント
ESXi自体をシャットダウンさせ、ESXiの「仮想マシンの自動起動/停止」設定によって各OSをシャットダウンする方法です。
- ESXiにSSHアクセスを可能にしておく。(まだの人はぐぐって)
- WinSCPなどを使い、SSH経由でESXiホストの任意のディレクトリに、スレーブスクリプト群を転送。
私の場合は、「\PowerAct_Pro\Ver42\VMware\Program\Slave\ESXI_40」内のファイル4つを、/etc/omron/ 内にコピーしました。 - SSHでアクセスし、当該ディレクトリに移動(# cd /etc/omron)し、スクリプトに実行権限を与える。(# chmod 744 ./install.sh)
- インストールスクリプトを実行 (# ./install.sh)
マニュアルのとおり、最後に起動を確認されるのでそれに従う。 - スレーブエージェント環境設定を行う。(# /usr/lib/PowerActPro/SlaveAgent/slaveconfi g.sh)
これもマニュアルを見ながら適切に設定する。 サーバーのIPアドレスなど自動検出も可能で良くできていると思う。 - そして、マスタとスレーブが通信できるようになれば、このようにマスタ画面からスレーブ設定を変更可能。
これで設定まで完了。マスターエージェントのトップ画面、マスターエージェントのすぐ下にスレーブエージェントが表示されていれば、OK。
切替えテスト
あとは自動シャットダウンのテストをしてみる。 ・・どうでしょうか、うまくいったかな?
なお、ここには書きませんでしたが、障害発生時などのイベントをメール通知する機能も、マスターエージェントに備わっています。 携帯にちゃんと受信できました。
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