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なーお さんの日記

タグ [PCオーディオ] 
 
2016
5月 22
(日)
23:32
[RasPi Audio] チャレンジ!いい感じになってきた
本文

ここでRasPi Audio(ラズパイ・オーディオ)を話題にするのは初ですね。

RasPi Audio つまり シングルボードコンピュータ、「RaspberryPi 」を使ったオーディオの話題です。

3年ほど前から巷で話題に上ることが増え、「音が良い」と評判になっていたのですが、トライする時間もないし静観しておりました。

そろそろかなあ、と考えていたところに、
FacebookのRaspberry Piでオーディオしま専科グループにワタヤンさんに招待いただき、今年のゴールデンウイークは割と時間が取れそうだし、Raspberry Pi 3も発売されたところだし、注文しました。

RaspberryPi本体

 RaspberryPi 3 Model B (RS版): RaspberryPiには、いくつかのモデルと製造元がありますが、最新の「3 Model B」、英国製「RS Components」を選択。 一つ問題があって、RaspberryPi 3に正式対応するOSがまだなこと。 Vollumio、MoOde Audio ともリリース候補版が出ていてほぼ動作しますし、もう少しで正式リリースに至るはず。

DACボード

 イーディオさんの販売する、1ppm-50Mhz-TCXO搭載 ES9023 DACボード。
 RasPiオーディオのFBグループで使用者が多そうなのと、1ppmクロックに惹かれて選択。最初はこうしたドーターボードタイプが、接続配線など何も考えなくて動作するのでお勧めです。もちろん、後から分岐して配線で電源分離して動作させることも可能。
 購入はこちらから、メールで。

電源

 市販のAnker製2.4A出力x2ポートタイプをとりあえず購入。 でもこの電源では本来の高音質を発揮できていなかったことを、今日、後述の改造電源にトライして認識しました。

OS

 ラズパイ・オーディオは、皆さんLinuxベースのオーディオチューンされた専用OSをインストールして使います。
 メジャーなところで、Vollumio, MoOde Audio Player, Rune Audioなどがあります。
 私は、RasPi 3対応OSへのバージョンアップが頻繁な、MoOde Audio Player を選択しました。

インストール

 1日くらいハマリましたが、できてしまえば何てことありません。 私がインストールした時点で MoOde Audio 2.6 TR2が最新でいたので(今日現在はTR4)、ダウンロードしたiso イメージをDD for windows でmicroSDカードに焼き、セットして立ち上げます。 LAN環境に、DHCPサーバーを立ち上げておくことをお勧めします。

接続と設定

  • TWSNMPマネージャ
     RasPiにはHDMI出力があり、モニタを繋いでおけばきちんと立ち上がったかどうかわかります。 この辺の説明は割愛。
     LANケーブルを繋いでおけば、DHCPサーバーから割り振られたIPアドレスで接続されますので、TWSNMPマネジャフリー版 をインストールして、「管理ツール/自動発見」を使って、IPアドレスを調べます。
     パソコンやスマホのブラウザから、調べたRasPiのアドレスに接続すると、ブラウザコントローラに繋がります。
    t_01b4c924a7304fbc105efebf6d11459c0b.jpg
    スマホでWEB画面操作
  • system
    • General
       タイムゾーンの設定など
    • Services
       ここが肝の設定です。
      I2S audio device : HiFiBerry DAC
      HiFiBerry DACはES9023ではないのですが、これを選択することでリンクします。
  • configure/Sources
     ネットワーク上においてあるWAVファイルなどの楽曲データを再生する場合、ここでNAS Sourceの設定をします。(但し最初の動作確認だけなら、USBメモリに楽曲を入れて「USB and SDCARD Sources」のほうで指定したほうが早いです)
     私は、自宅サーバーに「SMB/CIFS」を立ち上げていまして、いつものWindowsPCからもそこの楽曲を再生していますので、同じように設定しました。 接続先が見つからなかったりすると、リストに赤の「×」印が出るんでわかりやすいですね。
  • configure/MPD
     楽曲データのデコードなどを行うサーバープログラム、MPDの設定です。
    Audio output: I2S audio device
     これが選択できなかったり、できても音が出なかったりする場合、I2S audio deviceの設定を確認。
     主な設定は以上であとは参考サイトを探せば出てくるでしょう。
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RasPi3 + 1ppm TCXO クロック内蔵 ES9023 DACドーターボード

格安改造電源の投入

 RasPiオーディオのFBグループで、ミニトランスを内蔵したDAISOの200円USB-ACアダプタを改造し、安定化回路を付加した電源を使用することでノイズが改善されて音質が向上する、とのことで、表面実装の抵抗を変更する必要があってハードルは高いのですが、思い切ってやってみました。
 いつものお約束ですが、改造は自己責任で!

主な購入資材

 正直にいうと、よくわからず買っているものもあります。chip コンデンサ → 積層セラミックコンデンサ への変更がどうなのかちと心配。 まあ問題なく動いているので良いのですが性能はわかりません。

名称型式個数単価:円(税抜)
USB-ACアダプタ(ダイソー)T3621+予備200
被膜抵抗2.2kΩ-1/4W15
基盤160
レギュレータTI7805S270
電解コンデンサ470μF 16V250
積層セラミックコンデンサ1μF 25V230
積層セラミックコンデンサ0.1μF 50V230

T362の改造

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DAISO 200円USB-ACアダプタ T362 失敗を想定し、予備も含めていくつか買っておく
  • ケース開け
     まずはケースを開けないと話になりませんが、これがまた硬いのなんのって、ほぼ流血寸前でした。 皮手袋でもして作業をお勧めします。 コツといえるかどうかわかりませんが、USBポートの上側のスキマに精密マイナスドライバを突っ込んでグリッとやって左側をまず外すことから、順に手前を回って右のほうに開いてゆき、最後に残ったプラグ側は抜けないので2枚貝のように開いてからニッパで内側から切り離す、そんな感じです。
    t_035c39e542249b6ea262db5940a4b06c06.jpg
    DAISO 200円USB-ACアダプタ T362の内部
    t_04987c07b873bf7fd68024c1fdf010803b.jpg
    (裏面)
  • USBポートの取り外し
     はんだごてと、ハンダ吸い取り線は必須です。 ハンダ吸い取り線は、ネットでも買えますし、100円ショプでもあったような気がします。
  • R7 チップ抵抗の取り外し
     作者の方は、チップ抵抗をパラで付けたようですが、50過ぎの老眼で慣れないチップ抵抗のはんだ付けはほぼ不可能なので、R7は迷わずハンダを吸い取り飛ばして、配線で上面に引いて普通に被膜抵抗を付けました。
  • R7 取り付け!
     リード線には、柔らかい銅撚り線を使わないと、硬い線では折角はんだ付けしてもすぐに振動などで取れてしまい、私はT362を3個オシャカにしました(ランドが剥がれてしまった)。4個目でようやく成功。 でも時々取れてしまってははんだのやり直しの連続。 次回はチップ抵抗にチャレンジしたくなってきました。
     なお、抵抗値を2.2kΩに変更することで、T362の出力電圧は6.9Vになりました。 少し低いですが、5Vを安定的に出すにはとりあえず必要十分、でしょうか?
    t_089370043640382bb6b28b520896982d3c.jpg
    R7を飛ばした後に、リードをはんだ付けしたところ。R8と接触してるように見えます? 気のせいですよきっと。
    t_0532e583fd12827568c8f03db1bd67425a.jpg
    柔らかい銅撚り線で上面に引き出し、2.2kΩの抵抗を接続

(追記)
 その後、チップ抵抗のはんだ付けにトライ、新しいT362のR7を交換しました。 新たに購入したルーペを使って、はんだごて温度設定300°でやってみたところ、無事に付いたところです。ルーペ無しでは、8回やって成功はたった1回でした。 道具は重要です。

TipResistor.jpg

安定化回路の作成

 参考回路図を見て、作ります。 以上。 :hammer:

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R7が2.2kΩで、TI7805SレギュレータのVinは6.9V
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出力電圧Voutは5.0V

音出し

 まずは電源改善前の音の印象。 実は当初、アンプへの接続RCAピンケーブルを、「audio-technica GOLD LINK」という少し安いやつで聞いていたのですが、まずこれが良くなかった。「audio-technica ART LINK 」に変えたところ多少良くなったみたい。 でもメインのPC~X-DDC~DC-61の音とは比べるまでもなく、霧がかかったような、フォーカスのぼやけた音でした。

 そして今日の作業で作った格安改造電源に変更しました。

 音出し当初からもうびっくり、こんなに音が変わるもの? 同じRasPi,同じDACなのに。 フォーカスもDC-61に肉薄、細やかさでは上回る印象。 ベールが2枚ほど取れた印象で、この状態でも中級CDプレーヤーなら軽くカモれーるかも。
 その後、2回路とも完成してRasPi3も2回路目分岐回路から供給。 総容量1AのUSB-ACアダプタですが、ちゃんと動きますね。(CDフォーマットのFLACでリサンプル無し再生の場合で確認する限り)そして益々、音が良くなりました。少なくとも、中高域の細やかな表現では、X-DDC+DC-61を軽く超えてしまっています。

 作者の皆さま、FaceBookのRaspberry Piでオーディオしま専科グループの皆さまに感謝申し上げます。 m(._.)m

 今度、DACの出力段のコンデンサの変更にもトライしてみます。高級機を超えるか!? ワクワク・・

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コメント一覧

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たてちゅう   投稿日時 2016/5/23 14:50

私にはまだハードルが高過ぎそうです。(^_^.)
全部セット物がでたら導入するかもです。

なーお  投稿日時 2016/5/23 19:34 | 最終変更

たてちゅうさん、こんにちは。

RasPi+DACだけなら、簡単に音は出ます。 DACは以下のものも安くて最近のバージョンはかなり音もよいみたいです。
http://www.ebay.com/itm/231250108392?_trksid=p2057872.m2749.l2649&ssPageName=STRK:MEBIDX:IT

電源については私も最初は半信半疑だったのですが、やってみると本当に音が良いのがわかって、すごいなあと思います。

RasPiオーディオ、最高です! ;-)

これでDACのアナログ回路のコンデンサを変更すれば、本気で高級機を超えられそうな気がします。 そうなればボトルネックは明らかにスピーカーですね。 現時点でも既にそうなっていると感じます。



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