日記一覧
当サイトに登録されている日記一覧オヤさんが ARTA必要十分マニュアルを公開してくださいました。
有難く、使わせていただきます。(^^)/
早速、MLS信号でインパルス応答を周波数解析する手法でF特と群遅延特性を測定してみました。 (インピーダンスは測定は明日の予定)
まずは周波数(SPLと位相)から。
こんなに低音、出てたっけ?
少し低域が持ち上がった結果に見えます。
ゲートを設けず、FFT時間で計算しているから?
ちなみに、マイク補正はオヤさんのところの(修正版)を使わせてもらってます。
MySpeakerだとこんな感じ。
聴感上はこちらが合っている気がする・・
ARTAの使い方が悪いのかなあ・・
一応、群遅延特性も表示させてみました。
スパイラル共振のすぐ下の35Hz付近で山があって・・ていうのは納得ですが、もっと遅れが大きそうなものだけど、、 それに、?150Hz付近は割りと平坦だし。 やっぱりきちんと測定できていないのかな。
中域の暴れはすごいなー。 これは部屋の影響だけではなく、スパイラルからの音の遅れも大いに影響している部分だと思います。
(以下後日、インピーダンス測定の結果も貼り付ける予定)
追記:測定時間を延ばしてFFT数を上げると、低域の測定分解能が上がってレベルも下がってきます。そして群遅延は低域でもぎざぎざに。
追記:右図のように、時間軸でみたレスポンスに、インパルスの立ち上がりが出ないのは、変。 サウンドカードの入出力の非同期とかが原因かなあ・・
オヤさんのところで少し騒ぎになってますもので、私も少し測定してみました。
WaveSpectraというソフトで、オーディオなどでサインスイープ波をリアルタイムで高速フーリエ解析し、ピークホールドして測定グラフとする、という手法です。
この手法の信頼性の低さの指摘に対して、「信頼性が低いのはご尤もだけれども、どれくらいダメなのか」が良くわからない。
オヤさんのところで公開されているデータが全てであれば、「こりゃ、全然だめじゃんか」ってなことになるのですが、 私のところではさて、どうなりますことやら。
比較対象としては、国内標準とも言えるMySpeakerと、海外では定番(?)のSpeakerWorkshopです。
まず、測定時の構成から。 テスト中のため仮止めです。
MidRange:(Fostex)FE103E
Tweeter:(Vifa)XT25SC50-04
Network:2.2μFのハイパス1本のみ (^^;;
なお、測定レベルはソフトによって、まちまちです。 1W(2.83V)は入っていないと思いますが、0.1W以上は十分に入っている状態での測定です。
また、マイクはECM8000で距離1mですが各ソフトで補正は統一していません。
【測定結果】
まずはお手軽にMySpeakerのサインスイープから。(以下MS)
いい加減なハイパスだけなんで、フルレンジ状態のMidの高域と干渉してうねってますし、このネットワークでは深い谷にはならないですね。
ツイーター接続を反転させた場合(赤)は明らかにレベルが落ちて、10KHzの谷が深くなってます。
続いてSpeakerWorkshop。(以下SW)
ゲート測定ではなく、通常の測定です。 1/6 Octaveでスムージングをかけているので、急峻な谷は均されてますが、ほとんど同様の結果です。
最後に、問題のWaveSpectra(以下WS)
ソースシグナルは上記SWで作成、200ポイント+スムーズ、リニアスタイル、スイープ時間180sec。
WSのFFT数=16K、窓関数=ハニング、fps数=80?100
左がノーマル、右が反転。 縦軸のスケールが違うので他の測定結果よりも小さめに見えますが、埋まるような感じでは無いですね。
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以下、考察および私見です。
今回、私は10Khz付近でのリバース接続でWS+sinスイープでも、そこそこの測定結果を得られることが確認できました。 本当は、オヤさんと同じくらいの500Hzあたりでテストできれば良いのですが、その環境がありませんのでお許しを。
また、今回の結果をもってオヤさんのデータを否定するものでもありません。
結局のところ、もし「WS+sinスイープ」による測定法が「信頼性の低い方法」だとしても、使用者がそれを認識しながら使えば良いのだと思います。
もちろん、他の方法を使えれば良いのですが、何より「音楽を聴きながらリアルタイムで音圧スペクトルを確認」したり、その流れでsinスイープでピークホールドされる様子を高調波歪のレベルも見ながら測定できる、 という直感的なわかりやすさが得られるからです。
この方法を使い続けることは私も推奨しませんが、 最初から「この方法はだめだから使うべきではない」 とは言いません。
初めて測定する人には、こういった方法から入ることで、知識と聴感・直感でやってきたことを目に見える形にすることの面白さ、すばらしさが十分に伝わるからです。 ステップアップはその後に行えばよろしいではないですか。 時間は十分にあります。
「この道は、いつか自分が通ってきた道」
コンテスト向けSP用のネットワークですが、 最終的には聴感で煮詰めることになるのを承知していても、やっぱり事前にある程度の予想はしておきたいですね。
世の中には、SpeakerWorkshopなどのシミュレーターがあって、色々なことができるのですが、英語版で結構敷居が高い。
で、探してみたらありました。 MS-EXCEL表計算を使った、判りやすいものが。
ここです。 12db/Octまで、位相による合算と距離調整も含めてシミュレーションが可能です。(作者のhasidaさん、感謝です。)
EXCELで計算できるということは、自分でカスタマイズできるという大きなアドバンテージがあります。 実際、私は各ユニットのインピーダンス特性をプロットして、そのシミュレーション結果がインピーダンス一定の結果と大きく違いが出ることを確認しました。
EXCELだから、結構簡単。 「自分で占う」という作業を楽しくできますし、裏でどんな計算が行われているかもわかるので勉強になります。
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そして、ツイーターを購入しました。 Vifa[Logic]のリングツイーター、
XT25SC50-04
です。 早速テストをしていますが、 ソフトドームとリボンの中間のような、切り込み感とサラサラ感を兼ね備えたような音がします。 Fosのフルレンジにもマッチしそう。
(昨年「もっ」さんがコンテストに出品した作品に使っていた物です。)
年内の仕事はほぼ片付き、あとは年賀状と掃除を残すのみ。
今日は年賀状のデザイン作成の後、subakoの再調整?測定を行いました。 それに先立ち 測定ソフトのMySpeakerの登録料\5,000を支払いレジストしました。 (今まで長い間試用させていただだきありがとうございました。)
前置きはここまで。 今回の調整と測定の結果を纏めると、以下のようになります。
- 角型スパイラル部分の仕切り版の仮調整で、低域の音質・エネルギーバランスともに良くなってきた。
- 常用音量での40?80Hzの歪み率は、2nd,3rd共に1%程度で、自分的には聴感上の許容レベルぎりぎり。
- そこから+6db、+12dbと上げて行ったとき、+6dbでは急激な低域歪み上昇はないが、+12dbでは32hzで明らかな急峻な歪み上昇 が見られた。 しかし、音圧レベルは常用レベルを遥かに超えたレベルであって、(11月23日の新横浜での塩ビ管SPオフ会レベル) 狭い自室でこの音量 で聴こうとは思わない。
- 低域が下まで伸びてエネルギーバランスも整ってくると、全域に透明感と音像の厚みが加わりクオリティが格段に上がって、至福の時が得られる。 FE88ES-Rの高品質さと底力を再認識した。
- 3D-スパイラルの低域は、(subakoの場合)60Hz以上のバックロード的動作領域でも、長大なバックロードホーンにありがちな「遅れ 感」は私には感じられない。 これは、周波数が高くなるほどスパイラルの内径中心付近を伝播して輻射されることにより遅れ時間が短いためと考えているが、 未検証。
- 50Hz以下はバスレフ領域となり、遅れ感は否めない。 が、ここまで低い音域だと遅れ時間もどんどん大きくなる一方で、遅れても違和感を感じにくくなるのも事実。 これだけ聴いている限りでは不満にはならない。 超高級クラスと比べれば違いは明らかだろうけど。。
- ボリウムを上げたときの変化の仕方として、バスレフ動作の40Hzの歪みの増え方より、バックロード動作の80Hz付近の増え方の方が顕著に見えます。(ロードのかかり方が弱いからかもしれません。)
- 低域における最大の不満は、やはり55Hzの谷。。 今後の大きな課題。 Super-Swanでも出ているので部屋の影響だと良いのだが、まずは調査から。
小口径フルレンジは低音が出難いこと、音量を上げると低域の歪が増えることは事実。 しかしそれを理由に、これほど素晴らしい音を放棄してしまうのはあまりにも勿体無いと思います。
中口径フルレンジやマルチウエイの良さもわかりますし私も作ってみたいとも思うのですが、この小口径ならではの音の素晴らしさ。 今回のトライで低域方向の補強が行われ、その良さをより確かに実感することができました。
それにsubakoはまだまだ未完成、スタンドも含めてもっと完成度を上げてその可能性を追求し、更に幸せな時間を過ごしたいと思います。
以下、今回の測定結果です。
今日の変更で、仕切り板はこのように「近回り防止」として手前側(第一フィンでいえば両サイド)の高さを増しました。
まずはF特から(1m-PinkNoise)。
以前と大きな違いはありません。
以下、全グラフの日付が間違っていますがご容赦。
次に高調波歪の測定。 常用音圧レベルと、+6db、+12dbを測定しました。 例によって2ndHD,3rdHD,Noiseは+40dbプロットです。
音量を上げると、低域だけでなく全域で歪みが増えることがわかります。 ノイズの中に2nd,3rd以外の歪みも含まれることも影響しているかもしれません。 また、+12dbでは40Hz以下の低域で3rdHDが急上昇しています。
これは下部六角ダクトが無い状態で12月7日に測定した、nearfield(常用音量-6db)。 音圧が低いこともあって、このときのほうが60~100Hzの歪みは特に(3rdHDは)低いですね。 やはり六角ダクトは音圧もアップしますが歪みも生んでいます。
続いて、1mの距離でMySpeakerのリアルタイムアナライザを使って、25Hz~200Hzのsin波単音でのスペクトルを眺めてみます。 ほぼ上記の歪1mと同様の結果ですが、このグラフで見たほうが実感が涌きます。 (+12dbの100~200hzのグラフで、シフト値が 30db->20dbとしていますのでご注意。)
061224追記: 測定結果の基音、2nd、3rdの各ピークを読み取り、歪み率(%)計算した結果のグラフプロットです。 :追記終わり
- 25Hzは+12dbは振幅過大なので止めました。
- 32Hzは+6dbでも歪みが大きく増えています。
- 40Hz以上では大体同様の傾向で+6dbではそれほどではなく、+12dbで増え方が大きくなっています。 但し、以下の4,5は除く。
- 63Hzでは、その前後よりも歪み増加が激しいです。 どうやら55Hzのディップと関係がありそう。。
- 80Hzでは、4次・5次高調波歪も目だってきます。 下部六角ダクトのバックロードとしての音道がスムーズで無い為かもしれません。
この結果をみると、次にまずやるべきことは、55Hzのディップの原因究明です。 もしかすると、バックロードとしての低域限界かもしれません。 3D-スパイラルは、音道全体として見た時よりも内周部の方が広がり係数が大きいので、そこを通って出てくるのか・・ いや、でもポート出力で測定 した時はこのディップは無いし。
また、32Hzの歪みを減らすには共振周波数を下げるとともに、音道出口の面積も増やさないといけないかもしれません。 もっとダクトを延長しても同じ結果になるなら、この面積でも空振りを起こしているということでしょう。
そして、六角ダクトを音道としてもっとスムーズにしないと、80Hz付近の歪みは減らないように思います。
以上、まだまだ色々やる事は続きます。 3D-スパイラル、面白すぎます。 多少、意地になってるところもあるけど。(笑)
***以下、最近の記事
[Audio製作]成功?失敗?32Hzに挑戦-1
[Audio製作] subakoシンプル化?妄想
[Audio]難解!低域の高調波歪測定(?)
日曜日はお楽しみ、subako改造予察を行いました。
クチバシを付けたsubakoHSは、スピード感が最高でしたが、中域の干渉が耳につき辛くなってきたためです。よって下部デフューザー以下は撤去。
新たにTakenakaさん考案の角型スパイラル構造をアレンジして取り入れたダクトのみの6角形の箱を作り、subako上部本体を上に乗せて、ダクト及びバックロード長の延長による最低再生周波数の伸延と低域増強、および中域のカットオフを図りました。
思ったほどダクト共振周波数が下がらず。 予察としては十分に成功だったのですが、今後の修正は多そうです。
六角ダクト予察仕様
・高さ :184mm
・内容積:約5.7L (参考:円筒スパイラル内容積=6.3L)
・材質 :12mmt ラワンベニヤ
・スパイラル回転数:1回転 (上から入り、->下&->上->下に抜ける)
つまり、中間フィンは2枚。
# 詳しい構造は Takenakaさんのオリジナル版のページを
ごらんください。 そちらの方が理解しやすいです。 m(..)m
★ さて、音はどうなったか。
・そう、一番気になる「32Hzは再生できるようになったかの?」 > 答えはYes。 しかし、レベルは低いためソースによっては2次高調波歪だけしか聞こえない場合も・・
30Hzはぎりぎり。 25Hzは無理。
・100Hzまでの低域もレベルアップ。 但し、少々「ボンつき気味に鳴るバックロード」の音に近くなった。 きっと歪も増えたんでしょうなあ。 まあきちんと設計していないし、この角型スパイラルもどんな動作なのかよくわからない。 だから予察なんですって。
まあ、スピード感も昔のコンテストバージョンよりはずっとあるし。 今後にどうぞご期待。
・下向き開口なので中高域の漏れは、聴感上明らかに減った。 でもまだスパイラル特有の共鳴・干渉は多少残っている。でもだいぶ良くなった感じで、 FE88ES-Rの本来の中高域の艶が再現できつつあって、実はこれが今回の一番の成果だったりする。 (ようやくクラシックを聴けるレベルになってき た・・)
★ 測定グラフ
*** というわけで、一部の方には期待させてしまった後で、イヤ実はそれほどでもありませんでした・・ というオチです。 でも今までよりもかなり迫力があって 中高域も生々しい音になりました。 もうコンテストバージョンやHSバージョンに戻ることは無い、これは断言できますし、今後の予察煮詰めで良くなる可能 性がかなり高いです。 そしてその後、6角ダクト部分を作り直しの予定です。
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061211追記:
中低域?低域のボンつきは、やはり6角ダクトのポート断面積の設計が適切でないためのようです。 今回、あ えてフィンの高さを大きめにして、 三角形の面積<フィンスロート面積 となるようにしておりました。 そのため、ここで空気のショートカットが起きて、 空隙空気の振動効率が落ちていたと思います。
そこで、当初より予定していたフィンの延長を(ガムテープで)行ってみました。 これで、およそ三角形の面積=フィンスロート面積となります。 こうする とやはりボンつきは完全に抑えられ、バスレフ共振が下に伸びてきました。 ただ、少々音に元気がなくなった感もあります。
バスレフ動作を優先するか、バックロード的な元気のよさを優先するか、個別の微調整が必要だと感じました。
**
061217追記:
32Hz再生時の高調波歪がどんな感じなのかを、MySpeakerのリアルタイムアナライザで測ってみました。(距離1m) 大体常用の音量程度ですが、2枚目のグラフは最初より音量を+6dbほど上げたものです。
確かに32Hzは出ていますね。 でもその分、歪も盛大に出ていることがわかります。 特に3次高調波歪の100hz付近。 元々今回の変更で100hz付近にF特ピークがあるので尚更顕著に出たのでしょう。。
また、音量6db上げただけで、3次高調波歪は10db上昇しています。 やはり8cmクラスにこの領域は苦しいということでしょうか。 高域が 延びたユニットなので、下が伸びることで今までよりもバランスが良くなり、スケール感もかなり上がって、軽い低音で尾を引かないので長時間聴いていても気 分が悪くなるようなことはないのですが、歪感はありますね、歪率10%オーバーですから。
あとは、更なるチューニングによって100hz付近のピークを押さえた調整状態でどうなるか、追試してみようと思います。
また、スピーカーを触ると、かなり振動していることもわかります。 振動を抑えることで、歪も多少は減ってくるでしょうが、目に見えた効果は期待できないかもです。
★ 実は歪よりも、F特の55Hz付近のディップがかなり気になります。 前からあったし広がってはいないのだが、低音が伸びてレベルも上がったため、余計気になる。。 やっぱりバスレフ?バックロード動作遷移点か? なんとかしたいけど、ならないかなあ・・
mixiの自作スピーカーの会コミュで話題に上りました、「小型ユニットの低域での歪率」について、「測定してみます」と宣言しました件の記事です。 本日、測定してみました。
「みました」と書いたのは、測定結果の評価にあまり自信がもてないからです。 理由は・・
- 自作マイクプリの利得不足により、RMAAでは測定可能レベルにならなかった。 パワーを入れ続けるとやがてクリップ。。 よって、Myspeaker(試用版)での簡易な測定、それも2次と3次の高調波しか測定できなかった。
SpeakerWorkshopでの測定環境はあったものの、高調波歪の測定メニューが見当たらなかったので断念。 (オヤさん、どうやって測定したんだろ。。) - Myspeaker(試用版)での測定結果は、自動的にレベルのノーマライズ処理が働き、測定ごとの相対比較が難しい。 → 評価作業が困難。
- NearFieldにて測定することで部屋の影響は回避できると思うのだが、バッフル板自体の振動の影響が回避できていない気がする。。
- 自宅の限られた環境での測定結果から高調波歪を定量的に評価するのは難しい。
***
そんな前置きはこの辺にして、いつものように「Unregistered」表記のMyspeakerで申し訳ないですが、測定したグラフ群も公開します。
でもその前に先ず、わかったこと、感じたことを纏めておきます。
【わかったこと、感じたこと】
- 言われていたように、小口径になるほど低域の高調波歪は増える。 特に、3次高調波歪の増え方が顕著。 (以下想像: 今回はTLD(全高調波歪率)を測定できなかったが、4次以上の高調波歪は増え方が更に激しいかも。)
- 小口径では、ユニット裸で測定するよりも(小さくても良いから)バッフルに付けたほうが低域の歪測定は正確の方向。
だが、事前に予想していたほどの差はなく、少なくとも口径16cm以上なら裸で測っても大差ない。 また、バッフル板は45cm角でも90cm角でもほとんど変わらない。 ・・但し、あくまでNearField測定の場合の話。 - バスレフ(今回は3D-スパイラル) やバックロードホーンに取り付けてユニットに背圧をかけ振幅を減らすことで、背圧の良くかかる周波数域に おいてNearField測定の高調波歪は減少する。 (ホーンなどで空振り現象を防止-> 背圧がかかる(空気に本来の仕事を伝える)-> 振幅が減る-> 高調波 歪の減少)
- 上記3、の結果NearFieldでの歪は減るため、バスレフやバックロードの駆動源の歪は減少するのだが、ポートやロード出口の歪はまた別問 題でトータルでは歪が増えることもありえるし、口径のより大きいユニットのそれ以下にするのは至難かも知れない。 特に3次以上の高次高調波歪。
***
以下、測定環境、測定の様子とグラフ及びその解説になります。
1、使用機材
(1)ユニットと使用バッフル・箱
(○/△番号は、それぞれ結果グラフ/写真のリンク)
ユニット (Fostex) | Naked | Buffle45cm | Buffle90cm | Enclosure |
FE88ES-R M0: 1.9g Q0: 0.45 | ○11 △11 | ○12 △12 | ○13 △13 | 3D-spiral ○14,○15 △14 |
6N-FE108S | ○21 | ? | ? | ○24,○25 S-Swan |
FF165K M0: 7.8g Q0: 0.2 | ? △31 | ○32 | ほとんど← ○32と同じ | ? |
(2)測定機器
・PC:(IBM) ThinkPad T42
・Sound Device:(Creative)SB Live! 24bit External
・DAC:(Accuphase)DC-61
・AMP:(Marantz)PM-SA14-Ver2
・Microphone:(Behringer)ECM-8000
・Mic Amp:自作品 (TI NE5532P使用)
・バッフル板: 梱包用のt11mmチップ合板。 画像→(△99)
2、測定方法
・すべて室内。 普段のセッティング位置、高さ(FL+900mm)。
・EnclosureでのFarFieldとPort以外は、すべてNearField測定のみ。
・NearFieldでは マイク先端が振動版のセンターキャップから10mm。 アンプのボリウムは同位置。 但し、FarField測定ではレベルを8dbほど上げた。
また、FF165Kは軸上だと高域の歪でグラフが暴れて見づらくなったため、センターキャップのエッジ部分にて、距離10mmとした。
・MySpeakerの「サインスイープによる高周波歪の測定」を使用。
3、測定結果グラフ
★注意1:各グラフのレベルはMyspeakerによって自動ノーマライズされています。 中高域のレベルとの相対比較しかできません。
★注意2:各グラフの2ndHD/3rdHD/Noizeのレベルは、実際のレベル+40dbされています。 例えば、SPLと2ndHDのクロスしている周波数では、実際には40dbの差があるということになります。(2次高調波歪率=約1%)
○12:Buffle45cm-88ES-R (リファレンス)
黒(SPL)/青(2ndHD)/緑(3rdHD)
2次高調波歪も高いですが、3次高調波歪も高い。 以下、グラフ「○15」まではこのグラフとの重ね合わせとなります。
赤(SPL)/桃(2ndHD)/橙(3rdHD)。
バッフルが無いため中低域以下のSPLが3dbほど下がっています。 SPLと2nd-HDの交点(歪率1%のポイント)が、Buffle45cm/naked=65hz/70hz付近となっており、総じてnakedの方が低域の歪率がやや高く出ていると言えます。
測定誤差を考えると、45cmバッフルとほぼ同じと言えます。 但し、「Unregistered」で隠れている部分に多少の違いが出ていそうです。。m(..)m
○14:3D-spiral-88ES-R-NierField
40Hz?100Hzの間において、2ndHDと3rdHD(特に2nd)が共に下がっています。 また、3D-spiralのバスレフダクトとして見た ときの共振周波数42Hz付近で、振動板の振幅抑制効果によるSPLとHDの抑制(その分、ダクトから輻射されている) がよくわかるとともに、スパイラ ルの穏やかなロードが100Hz付近までかかっていること言えます。
○15:3D-spiral-88ES-R-FarField(1m)
上記でボリウムを8dbほど上げて1mで測定。部屋の影響が大きいのか、それともそもそもダクトからの放射は歪が大きいのか。。(?) 40Hz以下の歪はかなり高い。
オマケと して、ポート(スパイラル出口)での測定。 中域の共鳴が激しいのは3D-スパイラルの特徴で上手に処理しないと耳につきます。 加えて、ダクト共振周波 数付近では2ndHD<3rdHD であるが、60?80Hz付近でロードのかかっている部分は3ndHD<2rdHD と逆転している。 3D?スパイ ラルの低域が聴きやすいのはこんなところにも現れているのかも知れない(? 多分の推測)
★88ES-Rはここまで。まだまだ続きます。
往年のFE108Sらしい中高域が張ったSPL。 低域の2ndHDがなぜかレベルがかなり高い。設計が古いためか。。 一方で、3rdHDは88ES-R比で低め(口径の影響?) 。グラフ「○25」まではこのグラフとの重ね合わせとなります。
スパイラルの○14のと比べて、更に100Hz以上でもロードがかかって2ndHDが減少しているのが読み取れる。 けれども3rdHDはあまり変わらない・・ ということは、3rdHDはこのまま増幅されてホーン出口から出てくるということ。
○25:S-Swan-FE108S-FarField(1m)
下の写真では横向き開口ですが、測定時にはオリジナルの背面開口に戻してます。 なんというか豪快なSPL。 背面開口なので部屋の影響も大きそう。 60Hz以下の2ndHD、3rdHDの高さがぁぁぁ・・
○12のBuffle45cm-FE88ES-Rとの重ね合わせ。 同じバッフルサイズなのだが、165Kのほうが3rdHDが圧倒的に低い。(本当にこ んなに低いのか?) やはり口径の影響が大なのか・・ 一方で2ndHDが低くないのが不思議。 Q0が0.2という超オーバーダンピングなユニット特性 によるものか・・
★その他雑感
・今回、適切な測定環境とは言えないものの、低域の高調波歪測定に触れ、その特性の直感的な理解に少しつながったような気がする。
・バッフルの大きさは(口径8cmクラス以下を除き)ほとんど影響しないことは意外であった。
・小口径でもロードをかけると歪が減るのは直感および聴感上の経験ともつながり、納得できる。 が、ダクトやポートから出てくる音の歪率がどうなるかはまた別、ということも再確認できた。
・S-Swanよりも3D-Spiralの「3D-subako」のほうが低域の質に関して「聴きやすい」と感じていたのだが、その理由の一旦を垣間見ることができたと思う。
・次回はもう少し勉強して、機材も(特にマイクアンプ)なんとかしてチャレンジしたい。 いい加減にMyspeakerをregisterしないとねえ。。って毎回言ってるな。 その前にMyspeakerから卒業したいってえのが本音です。
写真集
以上
以前のトピで書きました測定機器の、Behlinger ECM8000が届きまして。
早速、カゼかインフルか判定つかなかった熱の下がり具合をみつつ、休み休みやりました。 (体調不良で仕事休んでこんなことやってちゃダメですよね。。) お蔭様で夕方には36度台まで下がってました。
ファンタム電源兼自作マイクアンプをテキトーに完成させて、測定しました。 え?中ですか?? とても見せられるものではありません(^^;;
とりあえず測定風景っぽい画像ってことで。 カメラ用の三脚を流用です。 使えるものは全て代用。
まずは、いつものWaveSpectraで。 入力ボリウム最大にしても、今までより感度が低い。 オペアンプ TI NE5532P 内臓の2回路パラって、 帰還抵抗値ボリウムをMAX(50KΩ)に上げてもこの程度。
しかし測定結果自体は、これほどフラットな高域を除いては今まで取ってきたものにほぼ等しいので一安心。 特に2日に取ったELECOM MS-STM5とは高域以外ほとんど差が無いですね。あんな安物でも結構やるじゃん。 あ、この測定ではマイク補正かかっていませんので念のため。
さて、では鬼門のSpeakerWorkshopでの測定です。
★今回は、「まずやってみました。」という感じのデータですので
その旨胸に仕舞って読んでください。 ★
そして1から10まで、いつもの オヤさんのブログと同じようにやってみることから始めました。
1、CH間位相補正。 これはマイクを使わないのでゲイン不足に苦しまずにできます。
2、マイク補正。 これもデータを参照設定するだけなので。。
3、Gate時間を算出するためのPulse測定。
・・ここからマイクと片chループバックさせた専用ケーブルを使用しての測定です。 早速、マイクアンプのゲイン不足。AM値で20K以上必要なところ、5Kしか出ません。 でもこれ以上ボリウムを大きくすると、家族迷惑になるし、 と りあえず今回はこれで測定しちまうぞと。 Gate時間の設定方法は、英文マニュアルや 非公式マニュアルを読んでみたものの、判ったつもりでもPulse測定グラフみてもどうして良いのかさっぱり。 結局、30Hzが測定可能なように 0-33ms間のデータをPickするようにGate設定をしただけです。何の意味も無い鴨。
4、NearField 測定 マイクをユニット直近に(私は5cmくらいにしました。)
5、Port 測定 スパイラル出口に突っ込んで・・
6、FarField 測定 今回は軸上1m。 50cmくらいの方が良かったか?
上記を重ね合わせたグラフが、↓です。
がひょーん。 低域不足の図。
100Hz 付近のピークは何だろう。。 WaveSpectraでは出ないし、WaveGainでPCからリアルタイム生成してWaveSpectraで取っても出 ないから、デバイスやマイクアンプ関連の問題では無さそう。。うーん、SpeakerWorkshopの何かか。。
その他、でこぼこが大きいのはその通りって感じです。 正直言うと気にすれば気になります。 特に50Hzのディップは、位相が反転するのでどうしようも無い。。
そ れと、黄色の線のGate測定(間接音をカット)ですが、30Hzまで測定できるハズが、実際は100Hz以下が急降下。 ・・ これって位相が遅れすぎ て33msのゲートでちょん切られちゃってるってことですよね、たぶん。 イヤー、SpeakerWorkshop恐るべし! 「バックロード的なス ピードある低音」と思ってきたことの誤りを、気になった次の日に見事に指摘されてしまった感が有ります。 なんだ、40Hz付近のヘルムホルツ共振と変 わらないじゃんって。(涙) これは相当凹みます。。 <でも↓でswanも同様でした、少し安心。>
7、S-Swan-FE108Sも測定。
念のため、これも測ってみました。
思ったとおり、50Hz以下はほとんど出ていない感じですね。まあ球形空気室の積層が剥がれて空気漏れしているっていうのも大きな原因ですね(笑)。
それにしても、100から200Hzは低域出過ぎくらいに(ちょっとブーミーで聞き疲れする)出ているはずなんですが、 SpeakerWorkshopよ、君は低域控えめに出るのか? 原因不明。
<060304追記>S-Swanも33msのGate測定をしてみました。↑の画像は差し替え済。これもやっぱり100Hz以下が落ちているので、33msくらいではバックロードの低音は取れないみたいです。という結論に今日はしておこう。<追記おわり>
subakoとswanを同じボリウム位置で測定。swan(6N-FE108S)の2から5Khzの音圧の高さが一目瞭然。 subakoの 200Hz強のディップは目立つなあ。。 低域の厚みはSwanの勝ちですが、でもsubakoの聴き疲れしない低音の質は大いに魅力です。 ウッドベー スのソロなど聴き惚れちゃいます。
ということで、大変駆け足でしたが、これにて今回のクールは終了。
週末に屋外で測定するかもしれませんが。(笑)
それにしても、オヤさんのサイトがなかったらこんなこと、私には出来なかったでしょう。 感謝感激、雨あられです。 本当にどうもありがとうございました。
<060304 ここにも追記>
屋外での測定をしました。
一応、影響の少なそうなデッキ上を選んで向きも考慮したつもり。。 Wavespectraでsinスイープで取ったF特が、予想通りに低域だらさがりで凹凸の少ない綺麗なグラフだったのですが、PC保存時に迂闊にも消してしまいました(涙)。
で、SpeakerWorkshopでの測定グラフです。
中域以下は室内のグラフと似ています。 高域は室内の測定で軸上からずれていたのか、壁の反射で減衰していたのか。。 そして200Hzのディップが消えています。 どうやら部屋の影響だったようです。
これでわかったことは、SpeakerWorkshopで測定すると室内でもそこそこの測定ができると見て良いのでしょうか。。 まあこれも「やってみました」というレベルの話です。。
いやあ、熱が出ちゃいました。 現在の体温:37.5度。 大したことないじゃん。 でもこれインフルエンザかも。。 予防接種は打ったのですが、 予防接種を打ったとたんに39度の熱を出したほどの弱体でして、 予防接種でこの熱で済んでいるの鴨。
来週の出張以降は忙しいので、早いこと直しておかないと。
さて、熱が出る直前にやっていたことを書いておきます。
1、Supew-swan-kaiに 往年の 6N-FE108Superを復活。(リコーン修理済み)
いやはや、やっぱりS-Swan+108Sのパワーには、subako君は適いません(FE108EΣには楽勝でしたが)。 上と下のFレンジの広さ・音の綺麗さでは文句無くsubakoの勝ちですが、 中低音のダイナミックさや、ガッツでは全然及びませんね。
こ うして聴けば聴くほど、subakoの中低音は「バックロード的」と言うには少しおこがましいカナ? と思えてきました。 やはり螺旋音道では、中でぐる ぐる捏ね繰り回されて、音がソフトになっちゃうのかも。 subakoも8.5cmにしては頑張っているんですけどねえ。 stereo誌のスピーカーコンテスト ちと自信がなくなってきつつありますが、暫くは、このレイアウトで夫々の音を比較しながら改善してゆきます。
2、PCのオーディオデバイス
前回のトピで書きました、測定機器の一部が届きました。 マゾへの道への入り口です。(毎度、オヤさんのブログを参考にしています。)
Soundblaster Live! 24bit External : ネットで約¥8,000円 が、届きまして。USB接続ですからノートPCにもOKです。
早速、ループケーブルで LineOut→LineIn の特性をRMAAで測定しました。
まあまあってとこですね。 ThinkPad T-42の物よりは、はるかに良いです。 ノートPCを御使いの方には、お勧めできる物として上げておきますが、(以下追記>) THD(歪)が大きめですので歪測定には向かない気がします。どうせ買うならもう一ランク上の Audigyにしておいた方がよかったかも知れません。(<追記ここまで)
また、 SpeakerWorkshop で位相調整までやってみました。 詳細は、実際の測定時にでも。 ・・ といっても、マイクAMPを自作しなければなりません。 部品は届きましたが、この体調では当分ムリ。
ついでに、ELECOM MS-STM55 : ネットで約¥900円で昨日測定した、subakoの軸上1mのF特を貼っておきます。高域は前のマイクより伸びていますが、レベルは当てになりそうに無いです。50Hzにマイク特有の共振があります。。 それと無響室だったら低域はずっとだら下がりになるはず。
というところで、きょうはお仕舞い。 寝ます。。
さてさて、ようやく重い腰を上げて 測定機材の準備を始めました。
本日部品手配を開始したところでして、マイクは長納期で全て揃うのは1ヶ月ほど先になりそうです。
1、マイク:
その1 スピーカー測定に定番になってきた
Behlinger ECM8000 : SoundHouseで¥6,800円(税込)
その2 簡易測定用。コンデンサ型でファンタム電源不要式
ELECOM MS-STM55 : ネットで約¥900円
2、サウンドカード
現行使用中のノートPC内臓はサウンドのF特が悪く、LINE入力
も無いのでサウンドカードを新たに物色。
上記Behringerマイクはマイクプリを通してLINE入力に。ELECOM
マイクは直接マイク端子に入れる。
汎用性を考えてノートPCでも使えるように、USBタイプを選んだ。
ノートPCなら屋外での(無響室互換として)測定にもフットワーク
が良い。また、あまり中途半端な仕様のものだとマイク端子
だけでLINE入力がなかったりしたので、割と大きな出費となって
しまった。
Soundblaster Live! 24bit External : ネットで約¥8,000円
3、マイクプリ(ファンタム電源付き)
オヤさんのブログをそのまま参考にして自作することにした。
何しろ普段仕事で圧着工具を手にして制御盤内結線の手直しなど
をすることはあっても、電子工作は苦手で(25年ぶり?)、 回路の
意味を理解することから始めたので、千石電商のネット通販での
部品手配もままならない。
迷ったのがOPアンプ。 「何でも大丈夫」かと思ったのだが、一応
動作的に互換であって、更に録音に使うかもしれないことを考え
て音質の良いものに。
・ OPアンプ TI NE5532P : ¥210円
・ アルミケース タカチ電機工業 MB?3 : ¥600円
・ 抵抗その他、基板、XLRメスジャック、ピンジャック、006P電池
スナップなど・・・通販だと最低ロットが10個だったりして、意外
に高くついた。 総額¥4,000円くらい。
・ マイクケーブル
XLRオス?メスバランス、5m :YAMAHA YBC05 : ¥2,050円
と、結構な出費ですが折角の趣味なので本格的 + 電子工作の
事始め的に楽しもうと思っています、ハイ。
将来的には、球AMP自作も視野に。(笑)
オヤさんのブログからトラックバックが飛んできたので、早速おじゃましてみました。
自作スピーカーの特性を、 Speaker Workshopという(私からみれば十分にプロ向け)ソフトを使って測定してらっしゃる。 ん、ナチュラルダクト的にバスレフポートにダンプラを入れての測定も。(残念ながら所望の効果は得られなかった様子であったが。)
普段せいぜいMyspeakerやWaveSpectraをおもちゃ機材に繋いでお気楽な測定しかしてこなかった私も、そのうち踏み込むべきところと考えていましたので、オヤさんのブログで少々勉強。 うん、コンデンサマイクとファンタム電源は知ってるし。 ん?ループテスト? おお成る程。 これ ならMyspeakerでも簡易にできそう、ってことで試してみました。 (オヤさんのブログでは RMAAというソフトで評価していました。RMAAでもやってみましたが、MyspeakerでのF特測定法と同様の結果でした。)
1、PC内: Myspeaker→ヘッドホン出力端子
→マイク入力端子→Myspeakerで測定。
なんじゃこりゃ。 高域・低域ともだら下がり。
高域はフルレンジには重要性低いとして、低域は予想をはるかに下回る悪さ。
2、思い直して、いつものテストCDをCDプレーヤでかけて音源とした。
CDP→AMPヘッドホン出力→PCマイク入力端子→WaveSpectraで測定。
はらほれへらふれ・・ メタメタです。 こんなんで測定していたなんて、笑ってください。わっはっは。 インピーダンスが合わないのか? なんて考える気にもなりません。
やっぱり、コンデンサマイクとファンタム電源だけでなく、サウンドインタフェースも買わねばならんのね。 フルレンジユニット1set分が軽く飛ぶ出費。 でもまあ、今後も継続してゆく趣味にこの程度の出費は仕方ないか。