本日、今年最後の仕事を引き渡してきました。
一年の締めくくりに相応しい、質の高いMotion仕事ができました!
既存制御装置の置き換え案件。
今年の5月頃から地道に準備してきて、10月末から本格的にソフト作成を行い、制御盤出荷前検査を経て現場へ。 ・・いつもなら可能な機械メーカー試運転は既存機械転用なのでありません。
そして現地短期間の集中工事・試運転立ち上げによって、製品の生産が可能となりました。
思えばここ1年、国内で設計して機械メーカー試運転・倉庫納入までで引き渡す仕事の数々、現地での立ち上げ仕事はありませんでした。 そのぶん楽でしたが、 やはり機械を動かして最後の製品を出すのが結果なので、久しぶりに充実した仕事ができました。
(追記)今回は一人ではなくて共同でソフトを作って組み合わせ、試運転も複数名で行い完成させた、ということも、楽しくできた要因だったです。
来年もまた、こういう仕事ができると良いなあ。
仕事で、めずらしく制御盤の図面を書いた。
テスト盤ということで急ぐくせにコストをかけられないので、止む無くAutoCAD-LTを使って。
まあ、実績のある図面からほとんど拝借したのだが、元々電気屋ではない自分は図面は読むものであって書く機会はほとんどなく、1面分全て自分で書いたのは初めて。
今日はその出荷前検査を行い、ユニバーサルモデルのモーション制御のACサーボモーターをJOG運転まで実施し、引き取ってきた。 明日は客先工場へ持ち込んで、配線工事を立会い。 来週には不具合なく引渡しの予定。
たまには自分で図面を書かないと勘が鈍るから、今回の案件はちょうど良かった。
今年も、豊田スタジアムのソフト改修に、昨日・本日の2日間、行ってきました。
まずは遠景から
そしていつもの角度から。
2001年の竣工後、丸7年を経過。 さすがに故障が出だして昨年の秋?今年にかけて機械的なトラブルが散発しまともに動かせなかった。(雨の中のトヨタカップは、2chのスレまで立つほどの苦情が?)
そこで故障時の復旧容易化などの要望が出てきて、今回はその対応。 ちなみに昨年の記事は、こちら。
この1年間のトラブルで、関係者により様々な改修が行われたが、ここにきて台車のエンコーダー位置の重要性を再認識いただたいたようで。 昨日・本日の試運転でトラス台車の位置誤差が相互協調動作のズムーズさに影響することを確認できた。
竣工時の私の脳内奮闘の内容と、絶妙な運転のための小技の数々。 ここにきてようやく皆さんにわかっていただけて、苦労が報われたような気がした。
2日目の今日は、2往復していずれもノンストップで自動開閉を完了。 こうして動くのが普通なのだが、それでも久しぶりの勇姿に皆見とれていた。 やっと竣工時の状態を取り戻せたのかもしれない。
そして来年も、大きな改修が行われる予感。。
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その他の写真
先日、機械屋脱却宣言をしたところだが、早速 近所の工場から電話が入り、緊急対応を要請された。
以前、前職場で作った仮想モードのソフトを、今回Qmotionへ置き換える仕事で、うまく行かないので来てほしいとのこと。 さて、どうなることか。
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詳しい状況は書けないが、大きなメカが大きく振動して床が揺れていた。
1年も実践から離れていたのでmotionの勘を取り戻すのに時間がかかったが、共有メモリの設定ミスと、演算周期の設定の問題で、位置指令抜けが発生しているのが原因であった。
現場では散々悩んでいたようだが、嘘のようにスムーズに動くようになって感激された。
「仮想モードを安易に考えてはいけません。悩む前に私に相談してください」 (もちろん真意は、最初から私に発注してください、ということ。) と言っておいた。
久しぶりに自分の庭に戻ってきたような感じで、とても楽しく仕事ができた。 この続きは、また来週に続行。 やっぱりこれでなくっちゃ。
現場には4年ほどぶりになります、 豊田スタジアム。 OPENから5年半経った今でも、日本一、いやおそらく世界一難しい動きをしている開閉屋根だと思います。
今回は、とある名目での開閉屋根運転ソフトの改修案件で現調に行って参りました。 初めにお断りしておきますが不具合修正ではありません、ご安心くださ い。 ソフトの中身も決して難しく作っていませんが、その機能の多さ・奥深さゆえに、今でもソフト変更の際は私まで依頼をいただいてます。 ありがとうご ざいます。
以下、個人的な宣伝の一種と思ってください。
私の今の本業は、汎用ACサーボモーターのコントロールですが、この物件はサーボはありません。 14台のトラス(橋梁)の左右にある台車走行を遠隔でイ ンバーターの速度制御を行い、東京ドームの類のエアーマットとそれを支持するつなぎ梁との速度協調運転で、閉めたり開けたりするものです。 開閉所要時間 は、片道約1時間ほど。 動く物の総重量は、何と2000トン! そんな重量物が屋根上に乗っているんです。
閉め始めはカーテンを広げるように伸びてゆきますが、屋根の開閉動作の最大の見せ場は、最後に待っているつなぎ梁との速度協調運転です。 →は北側の道 路から見上げた写真ですが、これに写るワイヤーを一定速度で引っ張ることで、つなぎ梁自身が持ち上がります。 (正直言ってこの下は歩きたくありません。 何か落ちてきそうな錯覚が襲ってきます・・)
右の写真は、先頭トラスが協調運転中の写真です。 台車の速度は、つなぎ梁で拘束されて変形三角関数で徐々に低下させねばなりません。
この速度変更を2次関数に近似し、近似しきれない部分はインバーターとモーターの「電動機的すべり」によって解消するものです。 これを13回、各々微妙に異なる係数でリアルタイム計算し、屋根が開閉します。
(余談ですが、この制御盤の位置には参ります。 トラスの上を歩いて行って、ハッチからここに梯子で降りるときの恐怖感は相当なものです。)
この台車駆動、基本構想とその他色々な情報をいただいた以降の数値化リモデル・近似式作成・ソフト思想と設計・コーディングまでのほとんどを、提 案?作成まで(もちろん、多くの人との情報交換を経て)行いました。 (「生き物」と言われるエアーマットも煩雑な動作をしており、24時間継続運転する この部分のソフトは当時の同僚が作りました。 )
この手のメカメカしい物体のモーション制御は、私のような機械屋が設計することのメリットは非常に大きく、設計段階から危険予知を行いつつ、現調までに事前シミュレーションで完成度を上げておき、現場改造にもシミュレーターを活用することで安心して立ち上げを行うことができた訳です。
しかしまあ、こんなに手間暇かけて作っても、現調前には「台車がオーバーランして屋根から崩落する夢」を見たりしたものです。 今では笑い話です が、これだけの大物を制御室から遠隔でタッチパネルのスイッチ一つで動かすのは、自動運転以上に神経をすり減らされました。(笑) 当時は「もうやりたく ない」とも思いましたが、今では「またやってみたい」と思うことも(汗)。
一昨日は吹き飛ばされそうな強風と強烈な花粉に悩まされました。この時期は本当に辛い・・ 一方、お昼は(作業着のまま)4階のレストラン「 ヴェルデロッソ」で週代わりランチをいただきました。 メインにビーフシチューか海老の何かか選べましたが、シチューは美味しかったです。 海老は・・
長期出張も、そろそろ終わりが見えてきた今日この頃。
お客様より、ほんの少し面白い課題を与えられつつあります。
久々に、(昨年の11月以来となりますか) MotionSFCを使わんとできないですなあ。。これは。 私の得意技です。
てなわけで、22?25日の帰郷の折には、
弊社の「必殺ハンドキャリー3軸シミュレーター」 (左図、汚くてすみません・・) を宅配 手配し(・・爆)、26日に現場に戻ってからは仮モーターをぐりぐり廻しーの、ソフト作成・事前シミュレーションで熟成しておきます。
そして設備停止の機会があれば、即入れ込み、切り替え!! いつものように一発成功! っという手順が待っています。
・・え? 失敗、は無いのかって? そんなことになったら、この業界で生きていけないっしょ。 必死でやるんです。 何があっても失敗は許されず。
そんなわけで、今日はまたお休みなんですが、寮で仕事半分。 気楽に音楽を聴きながら。