ROOM GDI Fun |
別紙 1.GDIエンジンの空燃比変化(予想)の内容について 次に、アクセル開度と負圧変化から推定した沖野様の各モードの説明ですが、1及び2:低〜中負荷域(〜120km/h)は、超リーン領域で空燃比が40から25の領域です。マニュアル車の一定速度運転では120km/hまでの走行が可能ですが、エアコン、乗車人数などの条件により変わってくるのはご指摘通りです。しかし、60km/h程度の車速であれば、運転の仕方によって若干の勾配までこの超リーンで走行可能です。この状況のエンジンでの燃費向上効果は20から30%です。
2.2100rpm以下では極低負荷域しかリーンバーンにならない。レギュラーとプレミアムの関係は? リーンバーン領域については1項でもご説明済みであり、詳細は省かせて頂きますが、リーン領域には、通常燃焼リーンが含められています。現実の超リーン領域は軸トルクではおよそ50%以下、エンジン回転では3500rpm以下の領域となります。(この領域がアクセル開度でみると小さいと言われればそのとおりかもしれません。エンジンの負荷レベルで見ると出力の半分であり、120km/hをカバーできる領域になっています。当社調査ですが、他社製ガソリン直噴エンジンに比べ、この領域はGDIがもっとも広いことが判っています)。また、この超リーン運転領域では、レギュラーガソリンを使用しても、ノッキング等は発生せず、点火時期をベスト設定できるため、出力、燃費ともに変化しません。ただし、その他の領域では出力は低下する為、加減速の多い走行条件では走行性能や燃費に影響が出ます。 3.このような特性では10・15モード燃費は達成できない。 10・15モード排ガス試験は国の法律である排出ガス規制適合判定のための試験であり、生産車と異なる仕様での試験は出来ません。したがいまして審査でも同様のプログラムを使用しています。また、ご存知とは思いますが、10・15モードの運転パターンは加速、一定速度走行、減速、アイドルの繰り返しであり、走行機能以外の装備品(エアコン・ヘッドライト・デフォッガ等のエンジン負荷となる電装品)は全てOFFでの試験となっています。GDIではこの運転パターン中の加速を除く部分を超リーンモードで運転します(現状で加速中にリーンにすることはNOx増加の問題もあり、不可能です)。一定速走行・アイドリング等安定した運転状況下での超リーンによるエンジンでの燃費の改善効果は20〜30%前後ですが、この他にアイドル回転の低回転化、燃料カット回転の低回転化に加え、タイヤの転がり抵抗の改良やギヤ比の最適化などを加え、モード運転ではこの高い燃費を実現しています。 4.誇大広告では 上記でも一部ご説明致しましたとり。10・15モードはあくまでも排出ガス試験の結果としての燃費であり、燃費値を相対比較するためのデータとして表示が義務づけられています。 ご指摘の通り10・15モード走行燃費と実走行の燃費の間に大きな差があることは事実で、特に、都市部でのゴーアンドストップの運転パターンでは、(加速判定でリーンをやめる制御が影響して)運転方法の差が大きな燃費の差となって現れることが判っています。この点につきましては、 GDIの真の良さを広く理解していただくため、GDIエコドライブキャンペーンなどエコ運転の啓発活動も進めていますが、技術的には、今後の新型車に向けて、その差が極力小さくなるように加速判定の高精度化や超リーン運転領域の拡大等更に改良を続けていく所存です。 最後に、カーグラフィック誌の燃費に関する記事につきましては、一部測定方法、試験方法に問題があると推定されるため、下記のようにコメントしていますのでご紹介しておきます。
なお,実走行で超リーン運転可能車速を計測した結果は次の通り。 以上 |
└三菱への質問状の内容 |
ROOM GDI FUN |
(三菱)GDIエンジンの省燃費性能を最大限に引き出すには? |