今年は、W300 x D300 x H500mm以内でユニット不問という要綱。
subakoを作り直して完成形にするなど色々考えましたが、面白くありません。
下記のような感じで設計~入ってゆきました。
普通のユニットで、ふつうに聴けるバランスの良い音。 でも低音はスピード感と量感と伸びをトータルで追求した欲張り仕様。 聴きこむほどに味が出るようなスピーカーにしたいと思います。
加えて、フルレンジスルーでツィーターをうまく繋げて、フレッシュで繊細なサウンドを目指します。
項目 | 内容 |
名称 | Twister[5] |
外形寸法 | W300xD300xH495mm |
使用ユニット | Fostex FE103Ex1 + FE107Ex1 + Vifa XT25NT50-04 x1/片側 FE103は30年ぶりに使います。(笑) |
空気室容積 | 3.5L ~ 3.7L 程度 |
材質 | t15mm シナベニヤ x 32枚積層 + バッフルのみシナアピトン合板 |
内部塗装 | 木工用ボンド薄め1回塗 |
外部塗装 | 水性クリアラッカー2回塗 |
スパイラル管径 | 内径180mm |
スパイラル管長 | 27cm |
スロート入口高H0 | 3.5cmくらい |
スロート面積S0 | 25cm2くらい(ユニット面積比=0.5) |
スパイラル出口面積S1 | 70cm2くらいは確保したい。。 |
音道回転回数 | 1.5回 (スパイラル巻回数:2.5回)但し、2条スパイラル! |
ホーン長 | |
ダクト共振周波数fh0 | ダクト1:37Hz ダクト2:43Hzくらいの予定 |
下部仕様 | subako-extensionで予察中の、角型スパイラルを変形させた、「IMMB」(音響インピーダンスマッチングボックス)を装備する予定。 円筒形スパイラルとの相性が大変よろしいので採用。 例によって下面開口。専用スタンドが必要。(専用スタンドは(支持するだけだから)寸法には入らないよね!?) |
追記070403: ミッドバスにFE103Eをもう1本追加しました。ネットワークは、ANさんのT2.5[7]を参考に、2本ともハイカット+1本は更に低めにコイル追加のパターンとする予定。(呼び名は知りませんが・・)
追記0704010 : オーソドックスな案から始まったのですが、ネットワークを通さずに良質な高音にしたい。。 悩みに悩んで、フルレンジの高域をこんな感じで横に逃がして、ナチュラルに減衰させる案を思いつきました。 スペース効率が落ちるので スパイラルが内蔵できるかどうかが鍵です。
名づけて 「Twister[5]」 (別名「ヒネったの?」)
スパイラルで ネジって、顔もひねってみました~!
ヘソ曲がりじゃあ、ないよ。。
OLD案 | 新案 070403 | 音場型案 070410 | ★設計完070426 |
全体図 | [9] | 内容積をかせぐため、平面図で少しヘンテコな形になってしまいました。 45°取付ユニットの最前面に合わせると、15°取付ゆニットとツイーターが引っ込んでしまいます。 一応、影響の少なそうな形状にしています。 M8-L480mmボルト6本で、締め上げます。 |
上部/下部各断面 | [10] [11] | 上部/下部とも、なかなか複雑な設計です。 スパイラル部分は下図の各ディスクを嵌め込んだ形となります。 下部のボックスは、3室/1条 を取ろうと思いましたがスペースが足りず、止む無く2室/1条 となっています。 |
スパイラル各断面 | [12] [13] | 2条スパイラルですので、長手方向のベクトルが大めなので、各ディスクの斜め研削は省略して板厚分45°カットのみとします。 |
***070427追記
問題発生。 シナベニヤの厚みが、15.5mm/1枚 ありまして。 33枚重ねると、511.5mmと規格オーバーです。(笑)
ツイーター付近の1枚を抜いて、スパイラルを1段下げる設計変更で対処します。 これで32枚で、496mm! 接着剤の厚みを考えると、これでもぎりぎりだあ。 ふう・・
積層材料 | [15] | 070502記: 15mm厚のシナベニヤ。 某ショップで通常価格の50%OFFで入手。600mmx300mmのカット品ですので、今回のサイズにベルトマッチ。 L/Rの積層部品を1枚ずつ板取りできます。 |
積層板くりぬき | [16] | まずは半分に切断してから、12mm木工用ドリルで1枚あたり20箇所くらいの穴をあけて、そこを基点にして各くりぬき穴をジグソーで抜いてゆきます。 今日は15枚xL/R分をくりぬきました。 単にくりぬくと言っても、構造が複雑ですんで、半端じゃなく大変です。 30分/1枚xL/Rたっぷりかかります。 写真の左のほうにあるのが、くりぬいた端材の山です。 |
積層板の仮組み | [17] | M8-L480mmの六角溶接ボルト(ユニクロメッキ)を仮止めしてみたところ。長さはやや長めですが、接着剤をつけて締め込めば、ちょうど良い感じになりそうな予感。 |
積層スパイラルディスク面取り | [18] | 音道が2条のスパイラルです。スパイラルのフィンは、この時のような風車模様[19]になるまで削り込むのは「やめ」にしました。 なんといっても、加工が大変すぎますし、強度も落ちるし、どれだけ音質向上効果があるかというと ?疑問符がつきます。 よって今回は現実的なところで 一律45°程度にグラインディング加工としました。 最内周は大体滑らかに繋がってますが、音は少しダンプドバスレフ的になるのだろうか? まあ、これでも作業時間はほぼ3時間、かかってしまいましたが。 (汗) |
クランプ接着 | [20] | 070504記: 天板と底板の、ボルトナットの頭が隠れる部分をまず接着です。 持っていたハタガネやら、100円ショップのクランプやらを総動員してます。 |
ブロック接合 | [21] | 積層法では、各層の密着~剛体化がポイントになります。 最終調整のために4ブロック分割可能とし、接続面にスポンジテープを貼ってエア漏れを無くしています。 締め上げれば剛性も十分。 |
音出し | [22] | ほぼ組みあがり、塗装2回塗りまで行って、音だしです。 FE107Eのほうにコイルを入れて低音のバランスが改善されました。 でも正面形状のせいか音像・音場感がイマイチです。 subakoにFE103EとXT25を付けてテストしていた頃の音のほうが良かったなあ。 これから、共鳴対策やら、少しづつ微調整をしてゆきます。 |
完成形 | [23] | 下部BOXを大改造しました。中域の漏れは減りましたが、低域の伸びと量感は少し減退。 コンテストでは音はそれなりでしたが努力賞をいただきました。 |
|SpeakerWorkshopでシミュレーションしてみた構成。フルレンジスルー(角度付き)+ ツイーターのみ12db/Octですが標準的な数値ではありませぬ。。
[25]|FE103Eの30°と60°の距離100mm、ツーター正面の100mmでARTAで測定したデータ、そしてLimpで測定したインピーダンス特性をSpeakerWorkshopにインポートしての、200Hz以上のシミュ結果。5~10KHzが干渉しています。 フルレンジ側がスルーなので位相回転具合がツイーターとかけ離れているためです。
でもFE103E x 1発(紫色)よりも十分フラット。[26]|
仮組み音だし | 中域のレベルが高すぎ、低域不足。 2本の近接配置は思った以上に中域上昇をもたらしてしまいました。 [27] 中域のレベルさえ下がれば、低域も高域も狙いどおりに素直です。 |
変更検討中[28] | 改善のために、60°設置の(一番下の)FE103Eに4~10mHのコイルを入れざるを得ない状況。 テストの結果1本スルーのままなので音質劣化は最小限。 低域の位相が90°変わるので効率が落ちますが大丈夫なようです。 ついでに、FE107Eに変更しようと思います。 低域のレベル上昇のためにはMの大きなウーハーに変更すべきですが、200Hz付近の音質のつながりを思うとそれはしたくない・・ [29] |
塗装後音出し | 上記改善で低域の量感は確保できました。 でも中域のスパイラル共鳴が強く出て、すごいピーク・ディップが。。 [30] ↓ポート出口。 180Hzの特大ピークは、いつも以上です。。 なんとかしたいけど、なかなか難しいんですよね。 100Hz以下はスパイラルらしく素直なSPLです。3rd-HDが高めなのが、若干のボンつき感につながっているのかも。 [31] |
塗装後の測定 | ARTA,LIMP+SpWsインポートグラフです。 ブロックの接合部でエア漏れがあったようで、その対策をスポンジテープで行った後の測定です。 [32] [33] ↓ポートの音圧測定。500Hz付近がまだ高いので、下部BOXの改良で何とかしたい・・ [34] |
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