年末から計画していた、不平衡/平衡ラインプリアンプ。 この3連休を利用して、パーツ買い出し、実装設計、製作、バラックでの音出しまで駆け足で漕ぎつけました。
- 買い出し
初日は買い出しから。 ケース以外は大体2台分のパーツ購入で、2万円オーバーの買い物になってしまいました。 抵抗はKOAの1/2W金属皮膜抵抗、ボリウムはマルツのR1610G-10Kを擬似Lパッド接続で使用。コンデンサは、日本ケミコン。 高価なオーディオグレードは使わずに始めてみます。
- 実装図
回路図はぺるけさんのを継ぎ接ぎで行けると思うので、タカスのユニバーサル基板 IC-301-72 への実装図から始めています。この基盤は、予め使いやすいパターンになっているので、どう配置しようか考えるだけでも楽しいですね。 以下の図は、音出しまでの修正済みのものです。
- 組付け
組付け順としては、まずは上面に配置するジャンパ線から。
コンデンサの大きさを全く考慮しないでレイアウトを決めてしまったので、抵抗の上にコンデンサが覆いかぶさるという不格好な姿に。
- 回路チェック
テスターしか持っていないので、チェックといっても電圧くらいしか見れません。 DC24VのACアダプタをつないだところ、FETが異様な高温に・・ 設計から再確認したところ、2SK246は脚の1番と3番が2SK117と逆順だということを失念していました。
そのほか、いくつか間違いがあったものの、無事に電源がまともに入るようになり、思い切ってパワーアンプに接続。無事に音がでました。
- 音出し最初の音質
ぺるけ氏のサイトには、アルミ電解コンデンサの酸化皮膜の自己修復が進みまでは音が落ち着かない、20~30時間は経ってから評価してほしい、とあります。
それでも始めから低域~高域までどこも特出したところが無い聴きやすい音でした。 鳴らしているうちに少しづつ、細かい音が出てきたように思いますが、今のところは解像度などまだまだというところです。
- 今後の予定
買ってきたケースに入れることと、細部のチューニング、オーディオグレードパーツへの交換など、地道に進んで行こうと思います。
- アッテネータへの交換(追記20180113)
製作後に100時間以上のエージングを終えたプリアンプを試しています。
うーん、どうにも霞がかった音でして、これはどうにかならないかと思案して、ごとうさん式アッテネーター(テスト版)の登場! 写真のようにバラックのままですが。。
これはすごいです。 ベールが2枚ほど取り去られたように、音像、音場、厚み、高域の細やかさ、全てにおいて自分史上最高音質が聴けています。MarantzのPM14SA-ver2に戻ることはもうあり得ませんね。
ここまでくれば、現在テスト版のアッテネーターをきちんと完成版としてコンパクトに作り直して、プリアンプのコンデンサをオーディオグレードに交換して、箱に入れます!
いやー、最高!!
先日のブログPioneer製USB型ノイズクリーナーを追加したあと、ゴキゲンなRasPiオーディオ。
不平衡/平衡ラインプリアンプ計画が再浮上しています。 現在の状態は以下のように相変わらずバラックですが、計画実行後にはきちんと金属ケースに入るはず・・
ここらで今までの経過を少しまとめておきます。
発端
そもそも、オフ会にも携帯できるくらいの音の良い小型デジタルアンプが欲しい、その一点から始まりました。 わが単身居室のプリメインアンプ、marantz PM-14SA ver2、音も悪くないのですが、RasPiオーディオで音の入り口の品位が上がり、出口もFE88-solでかなり細かい音が出るようになると、marantzアンプの高域の独特で少々癖のある音場感が気になり始めます。 どうせなら、これを超える音の良いアンプ! 欲が出てきてしまいました。
D級パワーアンプユニット
- D級パワーアンプユニット購入とパッシブプリ で購入した、Hypex UcD32MPと、Facebookのごとうさんによるロータリースイッチ2個の組み合わせによるパッシブプリの劣化テスト版。 これは実に素直な音が出ます。 でも、力感などはもう一息といったところでした。
リレー式リモコンパッシブプリ
- リレー式パッシブプリの設計
- パッシブアッテネータは難しい。平衡変換ラインアンプ
に書いたように、リレー式はmbedで書いたクライアント/サーバープログラムもうまく動きましたが、ノイズやクロストークなど音質的に問題が多く実用を断念しました。
不平衡/平衡変換
上記の平衡変換ラインアンプのブログで記載した、DRV134を使った変換基盤。 当初、リレー式アッテネータをつないでいたので音質的にぱっとしませんでした。 でも、ごとうさん式アッテネータ劣化テスト版に戻してみたところ、力感のある音が出てきてびっくり! これはまだまだ潜在能力を引き出せてない、そう感じます。
実行計画
プリアンプを作ろう! のサイトを参考に、FET式ディスクリートプッシュプル、平衡/不平衡変換プリアンプを作りたいと思います。
実際に参考にするページは、
まずこちら と こちら(ボリウム追加個所) 追加でこちら(基板実装設計)
それとトランス使用のこちら と こちら
加えて、AKI-DACのこちら と こちら も平衡バッファ回路と電源周りで参考にします。
ちょうど手元に、マイクアンプの制作用に買ってあったFET、2SK170-GRが12個くらいありますので、これを選別して特性の近いペアを2SETピックアップして使おうと思います。
選別のツールとして、amazonでこれをポチりました。
さあて、まずは回路図をきちんと書くことからですが、マラソン練習の合間にするので亀のように遅い歩みになると思います。
夜な夜な、少しづつ作っています、次期3D-スパイラルホーンSP。
実験機のつもりですが、結構マジメに設計して狙ってます。
で、本日仮組みで音だししました。ダクト共振周波数は40Hz台のつもりでしたが、実際はもっと高い感じですね。
仮組みなので空気漏れも多く、ビニールテープで塞いでいますがやはり低音は不足気味。 きちんと接着しないとだめですね。 仮測定では、50Hz未 満はレベルがかなり下がるものの、3D-ELBIW-Rよりは出ていると思います。 その分、100Hz付近は少し引っ込んだ感じです。
仮組み状態。ロボット君って感じ。 上に乗っているスパイラルはもう片chの方でして、大きさを判り易くするために乗せてみました。
は、VP200塩ビ管に挿入する時の様子。 何せ6mm厚のキャプタイヤケーブルを13周巻いています。
これだけ大きいと、最外周までキャプタイヤで固めてしまうと、とてもじゃないけど挿入できません。 よって今回は、最後の1周(厚みにして2mmくらい) 分は「すきまテープ」スポンジを使いました。 これでも結構硬かったので、エポキシ接着剤での接着は止めました。空気漏れはないと思いますが、低音の音質 に若干悪影響があるかと思います。 実験が終わったら、接着するかも・・
さて、年末に向けて、もう少しきちんさせて評価しなくちゃ。
仮組み・未仕上げ状態のまま、スタンドとエンハンサを作って置いてみました。 部屋が思いっきり散らかってますが(笑)。
また、28日の書き込み時はスパイラルをVP200管と接着していなかったのですが、やはりスパイラルの仕切り自体が振動していたので、本日接着しました。
F特も測定してみました。
sinスイープ (120sec、ステレオ2m)です。 30?40Hzのレベルが3D-ELBOW-Rよりも明らかに(10dbくらい)上がっていまして、聴感とほぼ一致しています。
200Hzのディップは、バックロードホーン特有のものに近い感じですね。。
現状ではスパイラル管と空気室の箱は接着していなくて、ビニルテープで空気漏れを抑えている状態です。 思っていた以上に音が良いので、このまま仕上げてがっちり固定するかどうか、迷います。
3Dスパイラル・ホーンスピーカーの、愛称「ロボット君」ですが、やっぱりこれでは格好悪いし、中高音もそれなりなのかな、と思います。
いろいろ考えましたが、今回は MAKIZOUさんに18mmのス?パ?・シナアピトン合板のカットを依頼し、本格的な頭部を作ってあげようと考えました。
頭頂部は塩ビ管の部分にかかるような形で、前方が狭いくさび形にすることで、定在波を抑えます。 そして御得意の球面加工・・ 今回はカットを自分でやら ない分だけ、サンダーでの球面仕上げに手間を掛けられそうです。 何だか小鳥の巣箱のような感じですね。 これからは「巣箱君」かな。(笑)
MAKIZOUさんから、どのくらいの見積りが出てくるか、興味津々。
まだ仮組み状態ですが、前作3D-ELBOW-Rとの音の比較で以下のような長所/短所があります。
【長所】
1、低音の伸び
音圧は低いですが、前作では「すかすか」で全く出ていなかった40Hz付近も出ています。クラシックやジャズを聴くと、音の下支え感があって、安心して聞けます。
2、中低域の暴れの減少
中低域のつながりが滑らかになって、聞きやすくなりました。 100Hz付近はバックロードホーンの音に近いです。 けれども、ブーストされたような歪み感は相当少ないです。 スパイラルホーンの低音は、本当に聞き易い音です。
3、中高音の歪み感の減少
前作では空気室の共振など耳に付くため吸音材をかなり入れていましたが、今回は頭部を25mm厚の「ひば」端材で組んだことと、ユニット背後にパイプの筒があって音を拡散してくれるため、吸音材なしでもイヤな音が少ないです。
まだバッフル面の面取りもしていないのですが、ユニットを面の中心から少しオフセットしたのも、反射周波数を分散する効果が多少あるのかもしれません。
【短所】
1、音がソフトになった
中高音だけでなく、ホーンロードがかなりかかっているので、低音がソフトになりました。 聞き易いのはよいですが、ティンパニやスネアのアタック感は減退しました。
2、解像度はバッフルが大きめのせいか、少し減退しました。
3、音の遅れ感
今のところは、バックロードホーンにありがちな、低音が一テンポ遅れる感じはほとんどありません。
4、大きさ
本体だけで、W270 x H360 x D320mm あります。 スタンドを作るともっと高くなる。 一般的なバックロードホーンは幅が狭いのでスペースの有効活用ができますが、これは幅を取ります。 その分開口部がユニットに近いので音像はコンパクトですが・・
【総括】
当分、メインはこれでいけます。 それだけ安心して音楽に浸れます。 これから細かい煮詰めが楽しみです。 頭部球形箱に入れ替える案もあるのですが、音質はこれで十分だし、どうしようかな?。
舞鶴の夜の食事では、いつも帰りが遅いため駅周辺は飲み屋くらいしか開いていないので少々不便でした。
昨日よりレンタカー(デミオ)を借りて、まずはTomato&Onionの創業店に行ってみました。
ここなら「飲みたい」という気分にもならずに、食事だけして帰れます(笑)。 でも、それからホテルに帰ってきてから部屋で発泡酒を飲んでしまう・・
車は便利ですが、飲み屋に乗りつけたら帰りは代行運転を頼まねばなりません。 本当に便利なのか? 不便なのか??
そして、付いているナビが誠にめずらしい三菱電機製DVDナビで、少々古いせいか情報が少なすぎてほとんど使い物になりません。 まあ、方向は正確に出ますから、無いよりはマシではあります。
先週、D級アンプのパッシブプリの件を日記にしました。
この記事にも書きましたが、当面の目標はリレー切り替え式のリモコン化アッテネータです。
リレーの接点の品位による音質変化も気にはなりますが、音の良いと言われる接点劣化の少ないリレーは1個500円以上します。 アッテネータで使うと個数が多いので、これだけでhypexのUcD32MPアンプの本体価格と同じくらいになってしまいます。
そのため、できるだけ安いリレーということで、定番(?)のHSIN DA PRECISION の941H-2C を使います。今回はDC5V駆動なので941H-2C-5Vを使用。
しかしさすがにいきなり組み上げてしまってから出てきた音に?マークが付くと困るので、事前に2個のリレーと抵抗を組み合わせて、Lパッド型アッテネーションで音質確認をしておきました。 まあ、劣化している気もしますが、どこが劣化している、というのもわからない程度の、何となくフォーカスがぼやける感じの傾向、というだけでした。 ということで問題無しと判断、このリレーを使います。 秋月で1個100円
さて、回路のほうですが、先日仮に組んだごとうさん式の有接点ロータリーアッテネータ劣化版の回路そのままで良いか、しばし考えました。
- まずは、入力/出力インピーダンスが違うので実際に組み合わせるDACとアンプのインピーダンスで計算したい。
- リレー式なので、音質に影響のある部分への直列抵抗は極力減らせるように考えたい。
途中、不完全な回路でごとうさんのダメ出しをいただき、出来上がったのがこの回路図です。 左下のリレー1個がミソで、ここでR2側に並列に入れるようにして、R1側インピーダンスが上がりすぎるのを防いでいます。なるほどの設計ですね、さすがごとうさんです。
抵抗値の計算は、ごとうさんの案から少し変更かけて、粗々こんな感じ。これからもう少しに詰めます。
基板への実装レイアウトの検討。当初は制御回路は分けたほうが良いと思っていましたが、それよりも小型で配線長を短くする方がメリットがありそうです。 でもマイコンまで一緒に乗せるのは単に小型化したいだけなので、本当は別にすべきかなあ。
さて、肝心の使用抵抗ですが、KOAの金属皮膜抵抗(1/2W)とbispaのLGMFS(1/4W)をテストしまして、KOAは無難な音質ながら高域に少々ざらつきあり改善したい、bispaは高域は上品ですが1/4Wだったからか低域の量感が減ってしまいます。1/2Wなら大丈夫なのかな・・
bispaのLGMFSA(1/2W)に行くべきか、他のごとうさんのお勧めを試すべきか、まだ迷っています。
そして、マイコン、ARMのmbedでC/C++を3年ぶりに書くわけですが、開発環境もOSインストール時に真っ新で新たに入れなおさないといけません。(汗) プログラムが出来上がるのはいつの日か?
今日は走法の話題です。
先日の企業対抗駅伝2018 東京大会 の練習にて、SSC (Stretch Shortning Cycle:伸張-短縮サイクル) のコツが少しわかってきました。
みやすのんき氏の「誰も教えてくれなかったマラソンフォームの基本」には、SSCで効率よく走るフォームの基本が、60のコツとともに書かれています。
- 誰も教えてくれなかったマラソンフォームの基本単行本(ソフトカバー) – 2017/12/27
内容をここに書くわけにはいきませんが、私が特に参考になったのは、1、「脛の速い前傾」 と、 2、モデルになって美しいフォームで走ってくださったサイラス・ジョイ さんの言葉「足の力は使わない。お尻と背中の力で走ります。」という部分。
1、については、サブ3.5程度のスピードですと、地面と体の相対速度も小さいのでなかなか実感しにくいのですが、駅伝の5km用のスピード練習でだいぶわかってきました。
最近ではあえて接地時に膝を一瞬保持して荷重を遅らせることで、脛が素早く前傾し、直後に重心真下に入り込んだ足に荷重を集中させることができ、結果として重心の少し前方に足を置いてもブレーキをかけることなく、スムーズにSSCで走れるようになりました。
私がアップしたものではありませんが、以下の動画も参考になります。
参考:キプチョゲ選手によるフルマラソン2時間の壁挑戦動画
2、については、以前もお尻と背中の力に注意して走ったことがありますが、その時は支持脚が重心を過ぎてから蹴っていました。 これは完全な間違いで、加速局面以外では疲れるだけです。
今回、上記1、との合わせ技で、荷重の際にリラックスして、お尻に意識を集中し、少し押し込まれる(股関節が曲がる方向)感じを意識しつつ、これを利用してバウンドするように走ると、お尻の筋肉もSSCを使った走りになることがわかりました。 太ももの筋肉の負担も減るように思います。
この1、と2、の合わせ技が上手に融合したときには、自分が弾力性のあるボールになったような、翼が生えたような、なんとも気持ちの良い走りができてきた気がします。
これでスピード練習も、長距離練習も鍛え上げて、フルサブ3.5に挑戦です!
8月も今日で終わりですね。今月の走行距離は410kmでした(←リンク先は全戦歴と練習ログ等のまとめページ)
水曜夜の練習会と翌朝は距離を稼げない中では、よく走れたと思います。まずは怪我や体調不良など無く走れていることに感謝ですね。
時々アップデートしてきた、現在の走法意識についてまとめ直してみました。 あくまで私個人の意識で、将来的に見直すことを目的に書いているため、他人に勧められるようなものではありませんが、何か一つでも参考になるものがあれば幸いです。
前回の走法意識ver2から変化した走法意識について、まとめておこうと思います。
- 外足部から接地でお尻Max
つま先を下げずに外足部から接地後に、最大荷重を受けローリングしつつ母指球で抜けることで、お尻の殿筋群に刺激を入れ、お尻Max(お尻の筋肉を主体に走る)を実現。踵は地面に接触しても良く、「タン!」と荷重を受けることで足のローリングと重心移動でで推進力に変換しても構わない。脚を内転は積極的にすることをやめて、あくまで脚抜けをスムーズにする程度に留める。この感覚でも腸腰筋のSSCを利用した早めの前送りに繋げることが可能。 - 肩甲骨起点、腕振り引き終わりで、腕を引き上げ
腕振りの起点を肩甲骨意識にする。引きは肩から肩甲骨で腕を後ろに押す、前振り出しも肩甲骨で肩~腕を押す。こうして肩と肩甲骨が常に接している(互いに押し合う)状態を維持して腕振りリズムを保ち易くする。
上腕部は肩を支点にした揺動運動であり、下死点から後ろは上腕の重心が上昇する。この動きに二の腕も追従させて引き上げることで、腕全体が持ち上がる。これを、反対側の支持脚が地面反力を受けて反発力を利用して手首を押し上げるような意識を持つと、反発力を無理なく腕の引き上げに乗せられるため、その後の腕の前回転に力みなく繋がる。 - ペンギン意識
腕振りから肩甲骨トリガで最大荷重で地面から反発を得た結果、ペンギン意識で肋骨下端を前方へ押し出し、腸腰筋にテンションがかかり、置き去りにされた腰を支点にして腸腰筋が伸ばされ、一瞬遅れて前に振り出されるタイミングで跳ね上がった脚を自然に引っ張ってくれる。腹圧は無意識にかかっても良いがかからずに走り続けられる状態ができればベスト。 - ガトリングペンギン
引き上げた腕を、今度は同じ側の支持脚接地・荷重に合わせて前に振り出し、即座に拳の重さを使って前方行きの腕の速度を下向きに移行してゆき、そのまま蒸気機関車の動輪を結ぶコンロッドの動きのように旋回しながら後ろ引きに転じる。子供の頃、機関車ごっこした時を思い出すと、腕を水平のままぐるぐる回して進んだ記憶がありませんか?(年寄りだけかな?) こうすることで、脚下ろし~重心真下への引き込みに至る遊脚のターンオーバーを自然に補助する動きになる。
手のひらを上に向けることで、手首が下がり過ぎないようにできる。「犬かき」とは反対に「ポール牧」のように連続指パッチンで(しないけど)腕を振るイメージだけど、あまり前に振り出さず抱え込む感覚も重要。
上り坂ではガトリング意識を強め前方へ二の腕をより早いタイミングで強めに発射し、脚下ろしのパワーを上げる。急な登りや階段では、リディアードのスティープヒルランニングのように腕振り位相を極端に早めて上下に振るようにして、速度低下は許容しつつトントンと交互片足縄跳びで小刻みに跳ね上がるようにし、腰落ちや膝曲がりからくる接地時間の間延びを防ぐ。下りでは逆に前振りより引き速度を速め、同期する支持脚が地面速度に負けて膝折れしないように遊脚引込み速度を上げてスタスタと下る。 - 遊脚の早めの下ろしで2軸走法的な重心移動
地面反力を支持脚から骨盤へしっかり受けられるよう、上がった脚の前送りタイミングと下ろし始めを早める。脚の跳ね上がりタイミングに合わせて、ほんの少し踵をお尻に引き寄せることも許容する。特に上り坂ではこの踵を引き寄せる意識を少し強めることが有効。脚を下すとき、反動で股関節を上げる感覚もエコノミー向上に有効。「脚を下ろすだけでスイスイ前に進む」感覚が得られる状態がベスト。 - 骨盤を立て上体を腰で持ち上げ、ぶら下がる
骨盤の後傾は論外だけど、過度な前傾も体重を股関節にしっかり乗せられなくなり結果として反発力が逃げてしまうので、ちょうどよい立ったポジションを維持する。上体と腰以下の下肢を分離意識、接地荷重で腰を支持して上体重量を受けて反発でグイッと持ち上げ、離地したらエアポジで上体に腰がぶら下がるような感覚をもつ。腰の上で上体がボヨンボヨンと弾んでいるような感じ。 - パワポジ骨盤前傾荷重、腰椎湾曲と上体回旋連動
加えて、骨盤の前傾を利用して最大荷重時(パワポジ)で腰椎を前に湾曲させて戻りのバネ力を得る。この戻りの反発力を、腕振り引き終わりの持ち上げに上手く乗せる。
参考:自分史上最速の走りを手に入れる! 限界突破のランニングフォーム (弘山勉氏著)
https://amzn.asia/d/3XcI24m
前回同様、これらの走法意識は相互に影響しあっており、うまく回り出すと全てうまくゆくし、何か歯車が狂いだしてもどれか一つの意識に集中して修正すると、しばらくすれば元通り回り出す、という関係性もあります。
以前も書きましたが、最終目標は、こちらの稚内平和マラソンのナンバーカード202番、40歳台1位の浦木直人選手(ゴールタイム2時間40分切)のような脱力フォームです。ここまでの完成度はなかなか難しいですが、ほんの少しずつ、徐々にでも改善を進めて近づきたいと思います。