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LAFESTA

 2014年1月15日、我が家に中古の(日産)LAFESTA Highway STAR がやってきました!

 中古と言っても日産系ディーラーで試乗車・社用車として使われていた車で、人気車ではなかったためか走行距離も2,100Kmしか走っていないほぼ新車です。 早速家の周りの田舎道や出張で高速を走ってきた上でのファーストインプレ。 巷のユーザーボイスや試乗インプレの評判は本当でした。特にミニバンの枠に収まらないスムーズなハンドリングが素晴らしい。 :-)  

グレード・型式 anchor.png

HS_EMBLEM.jpg

  • (日産)LAFESTA Highway STAR G
  • 型式:DBA-CWFFWN
    • 初回登録:平成25年3月
    • ボディカラー:アルミニウムシルバー(M)
  • ベース車:(マツダ)PREMACYのOEM

ギャラリー anchor.png

  • 冬タイヤ・ホイールは、195/60/R15 で外径615mmと若干小サイズとなり少しローダウン気味なのと、見た目上のタイヤとホイールのバランスも良化してなかなか良いかも。 :-D

FRONT.jpgREAR.JPGSIDE_L.jpgSIDE_R.JPG

1ST_ROW.JPGCOCKPIT.JPGMETER2.JPGNENPI.JPG

2ND_ROW.JPG3RD_ROW.JPGLAGGAGE.JPGLAGGAGE_WIDE.JPGengine.jpg

購入検討 anchor.png

 購入にあたり、X-TRAIL、PREMACY、PRIUS ALPHA、WISH と比較検討しました。詳細は下記ブログページ参照。

ファーストインプレッション anchor.png

 神奈川県内の日産ディーラー系中古車センターから、千葉県陸運局経由で陸送納車されてきた。 すぐに任意保険の切り替えを行い、ETCのセットアップのためにドライブ、スタッドレスタイヤに履き替え、翌日は高速を使って中距離出張、そして今日は周辺の田舎道をのんびりドライブ。 3日間で300Kmほど走ってのインプレです。

エクステリア anchor.png

  • 少し迷って決めたボディーカラーのアルミニウムシルバー。 日産のシルバーとは違ってマツダのシルバーは濃い目のようで、陰影がハッキリ出るため、OEM元プレマシーよりもサイドのボリューム感が良く出ている。
  • フロントは安定感のある日産顔なので、ずいぶん前から見慣れた感じがする。 リヤは唯一、ちょっとセンスが良くないと思っていたが、既に見慣れてきたことと、どこかの誰かが「欧州車テイスト」と書いていたのもあり、かっこ悪いとは思わなくなってきた。
  • 以前乗っていた、三菱のフルサイズワゴン「レグナム」もシルバーでかっこ良かったのだが、それと同等以上の上出来のスタイルだと思う。

インテリア anchor.png

  • 事前にチェックしてあったとおり、プラスチック感満載の内装は減点。 カップホルダーが前席ウオークスルーの位置にあって使いづらいし、ここに物を置けないのでこの場所はいけませんね。
  • 運転席のシートは程良いホールド感と柔らかさで、疲れにくい感じ。但し独特な形状のヘッドレストは調整が難しい。
  • チルトステアリングはテレスコ付きでドライビングポジションを決めやすく◎。 皮巻きステアリングは特出した好感触でもないが、ウレタンよりはだいぶ良い。
  • セカンドシートのカラクリ7thアレンジは秀逸だと思うけど、センターのウオークスルーはちょっと無理があるかな。セカンドシートを前に寄せると、サードシートの足元も何とか座れる。反対にサードシートを使わない時はセカンドシートを最後部までスライドすると十分以上の足元スペースになるので○。
  • マップランプ、ルームランプが暗い。 LED物色中。

動力性能 anchor.png

  • まずは圧縮比12の151PS、19.4Kgf・mを発生するPE-VPS SKYACTIV-G 2Lエンジン。 CX-5以降の4-2-1タコ足排気の圧縮比13タイプでは無く、出力性能・燃費性能とも劣るのだけど、ファミリーカーなので4-2-1排気のためにスペースを削るのも適当ではないと思われ、その点を含めて次期プレマシーのフルSKY化に期待。
  • 発進初期は少し重さを感じるけど、30Km/hを超えたあたりからは加速も良く、CVTとは違う6ATの回転の上がりと速度上昇がリンクする感覚はクルマを運転しているという実感を持てるので良い。
  • SKYACTIV-DRIVEの6ATは、全域の85%もの広範囲でロックアップを行い、トルコンの増幅効果に頼らないスムーズかつダイレクト・素早いシフト感覚は新鮮。 その一方でシフトショックはほとんど感じないという出来の良さ。 但し、6速のギヤ比が中途半端で、高速100Km/hのエンジン回転数は2,100rpm程度で、燃費性能的には最近の変速範囲の広いCVTには負けている部分と思う。次期改良に期待。
    Gearratio.jpg
    1速3.552
    2速2.022
    3速1.452
    4速1.000
    5速0.708
    6速0.599
    後退3.893
    最終減速比4.325
  • マツダのi-stop車なので、日産に比べて作動する条件が少し厳しいようだ。室温の設定値と実際値の差が大きいと動作条件から外れてしまうのは、なんとかしてほしいところ。エンジンが温まって低温度ランプが消えているのにi-stopしないのは勿体無いと思う。

走行性能 anchor.png

  • プレマシーのボディ・シャシはSKY化直前のものだったので反映されていないものの、ステアリング特性や挙動などに影響するサスセッティングの方向性は既にSKYの思想を丸ごと入れ込んであるようだ。 特にロール特性はダイヤゴナルロールという前輪外側をロールさせて沈み込みながら荷重を集中し、タイヤの性能をフルに発揮させる設計となっているらしい。
     この特性により、クイック過ぎないノーズのヨーモーメントの立ち上がり感と、ロールの少ないリヤの追従性を、乗り心地を犠牲にすることなく両立している。
  • 実際にステアリングを握って走ってみると、その素晴らしさは試乗の時にもすぐにわかった。交差点での右左折のように速度の低い時でも、2L-FFのフロントヘビーなノーズがすっと向きを変えて、「わかった、こっちに曲がるんだね?」と意思が伝わりクルマ自体が理解してくれたかのごとく、あたかも能動的に素直に曲がってゆく。
  • ワインディングロードを走っても、その印象を更に鮮明に感じることになった。 前車のLAFESTAはステア初期に外側前輪を地面に無理に押し付けて初動を得た上でフラットに曲がってゆく特性だったのだが、フロントがインを向いた後のリヤのロールがぐらっと遅れて付いてくる感覚も強かった。
     今回のハイウエイスターの曲がり方はまるで違っていて、外側前輪に一瞬だけ膝を折るような脱力のあと、あたかも路面に吸いつくようにラインを舐めて曲がってゆく感じで、リヤも遅れや過度なロールなくすっと付いてゆくため、切り返しコーナーや途中でRが小さくなるような道でも難なく抜けてゆく。 このため、ドライバーの感じる負担が少なくて、ライン取りに集中でき、このままどこまでも走ってゆきたいという衝動に駆られた。
  • 高速の直進安定性も問題ない。特にどっしりしているということもないが、ふらつくようなこともないので全く問題ない。 高速コーナーでも上記のステア特性は維持されていて、安心して長距離ドライブが楽しめそうだ。

快適性 anchor.png

  • サスの硬さの点での乗り心地は、快適。標準タイヤが15インチの65扁平なので尚更だと思うが、不整路でもじたばたしたりボディを小刻みに揺らしたり大きな揺れが残ったりすることもない。 また、コーナーでのスムーズな挙動と合わせてアクセルとブレーキの特性もペダル入力に対してリニアなので、ドライバーを含めた乗員の体に感じる負担が少ないと思う。 車酔いしやすい子供でも酔いにくいクルマのではないか。
  • NVHに関して。低速~70Km/hくらいまでの中速域では、ロードノイズ・エンジン音とも気にならない。しかし80Km/hを超えるあたりからロードノイズが耳につくようになる。この面ではちょっとうるさいかもしれない。 ノイズ対策を行えば、高速ツアラーとしての使い道にも十分にこたえられるのにちょっと残念。 自分でDIYで頑張るしかないな。
  • アイドリング中のエンジンからの振動が、ボディを揺する感じで少し伝わってくる。アイストップはできるだけ使いたいと思ってしまう。
  • アイストップの際のエンジン停止は少々揺れが大きめ。 逆に始動の際はごく短時間で揺れは少ない。 停止時に始動クランク角までもってゆき始動準備を整えておくという制御のおかげて、直噴の利点を生かした瞬時起動は、スターターの「きゅるきゅる」音がしないし静かで秀逸だと思う。
  • 乗車定員7名のロールーフミニバンだが、3列目は常時使用できるほどの広さは無い。 私も家内も身長165cm未満と小柄なことから運転席はかなり前に位置しているため、2列目も前に出すことで3列目も実用になるのだが、身長のあるドライバーだと3列目の右側席は使えないかもしれない。
     常時4名までだが、ごく稀に短時間の6名移動がある、そういう用途なら十分に使えると思うが、他のロールーフミニバンと同様、あまり期待はしないほうが良い。

経済性 anchor.png

  • まだ300Kmほどしか走っていないし初回給油しかしていないので何ともいえないが、ディスプレイ読みでここまで16.5Km/LというJC08モード超えの好数値を示している。(追記:満タン法で15.98Km/Lでした)
    • 前車のLAEFSTAは、10・15モード燃費で15Km/Lだったと思うので、JC08モード換算で13Km/Lくらいか。長距離を乗ればそのくらい行くこともあるが、そう簡単ではなく良条件が重なった時にしか出ない。これに比べると、100Kgも重いのに25%も燃費が良いのは素晴らしい。
    • うちのファーストカー(日産)ノートでさえ、JC08モード24Km/Lに対して平均21Km/L弱で推移している。 これはおそらく田舎道主体で一定速度で走れるからこその値であって、一般にステップATはCVTに比べて絶対的な効率が高く、田舎で一定速度で走る機会が多い場合はステップATのほうが効率の良さから燃費が伸びるわけだ。 逆にいえば、ストップ&ゴーの頻繁な都市部ではCVTのように一定回転数で加速できないので、燃費は大幅に落ちるだろう。
  • SKYACTIVエンジンの燃費特性について、興味ある見解を見つけた。 高効率なSKYACTIVエンジンの「効率の良い」条件は、軽~中負荷の範囲までであって、高負荷~スロットル全開の範囲では著しく燃費効率が落ちる、というもの。
    • SKYACTIV-Gエンジンとは何か?
    • このページの最後のグラフによれば、エンジン回転数1,500rpmにおいて、全負荷の67%付近から燃費悪化が始まり、全開時は最も燃費の良い時の1.5倍~2倍もの燃料を消費するらしい。これから言えることは、たとえば長い坂道で6速で走るとき、勾配がきつくなってきたときにある程度以上アクセルを踏み込まないと速度維持できないような場合は、ギヤを1段落として上ったほうが燃費が良いのではないか、ということ。
       特にこの6ATの場合は、5速と6速のギヤ比が近いので、こうした場面は頻繁にありそうに思う。 また、4速はギヤ比が1.0と直結値のため減速機効率が高いと予想されるので、5速と4速の関係も同様の場面もあり得ると考える。
  • 以上、SKYACTIV-Gエンジンの燃費効率については、万能では無いと承知したうえで付き合うべきだと思うし、そのクセを自分の身につけてうまく活用して効率の良い運転を心がけたいと思う。

総括 anchor.png

 マツダ渾身のSKYACTIV-G、SKYACTIV-DRIVE、それに最新のサスセッティングが施されたプレマシーのOEMで、その走り味はとにかくスムーズであり、ファミリーカーでありながらドライバーズカーでもあり、なおかつ日産顔でスタイルも良い、という希少な1台だと思う。細かな不満点もあるけれども、ファーストインプレッションとしてはとても満足度が高い買い物であった。
 前車のLAFESTAは私としては長く9年間も乗ったのだが、このLAFESTAHighway STARはどうだろう、最低4年は間違いなく乗るけれども、子供たちが寮生活になってしまったらお役御免とするか、しばらく乗り続けるか、その時にまた考えようと思う。

 蛇足になるが、マツダ車を所有するのは今回が初めて。PREMACY を LAFESTA Highway STARという形で日産にOEM提供してくれたことに感謝。今後はマツダ車にも目を向けてゆこうと思う。

付記 anchor.png

諸元 anchor.png

駆動方式FF
トランスミッション6AT
定員(人)7
全長(mm)4,615
全幅(mm)1,750
全高(mm)1,615
ホイールベース(mm)2,750
トレッド 前/後(mm)1,530/1,520
車両重量(kg)1,480
最小回転半径(m)5.3
エンジンPE-VPS型
SKYACTIV-G同等
種類水平直列4気筒DOHC16バルブ
シリンダー内径x行程83.5x91.2
排気量(cc)1,997
圧縮比12.0
最高出力(kW[PS]/rpm)111[151]/6000
最高トルク(N・m[kgf・m]/rpm)190[19.4]/4100
燃料レギュラー
燃料タンク(L)60
JC08モード燃費(km/L)16.2
燃費基準達成率平成27年度燃費基準
+ 10%達成
主要燃費向上対策可変バルブタイミング(吸排気)、
ロックアップ機構付きトルクコンバーター、
電動ポンプ式油圧パワーステアリング、
筒内直接噴射(DI)、
アイドリングストップ機構、
充電制御、
ミラーサイクルエンジン
駆動方式前輪駆動(FF)
ステアリングギヤ形式ラック&ピニオン
サスペンション 前/後マクファーソン式ストラット/マルチリンク式
ブレーキ形式 前/後ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ・ホイール 前/後195/65R15 91H アルミホイール
トランスミッションマニュアルモード付き6AT
新世代高効率6速AT(SKYACTIV-DRIVE同等)

G(FF)の標準装備 anchor.png

ハロゲンフォグランプ、オートライト、電動格納式リモコンドアミラー、プライバシーガラス、フロント雨滴感知式間欠ワイパー
本革巻きステアリング、エンジンイモビライザー、オゾンセーフフルオートエアコン、花粉対応フィルター、オーディオレス4スピーカー、センタークラスターピアノ調フィニッシャー
天井消臭、クリーナブル機能ジャガードシート、(カラクリ7th同等)セカンドシート、5:5分割可倒式サードシート
フロントエアロバンパー、サイドシルプロテクター、リアエアロバンパー、ルーフスポイラー
運転席・助手席SRSエアバッグ、サイド&カーテンエアバッグ、アイドリングストップ、ヒルスタートアシスト、VDC・TRC、ABS・EBD・ブレーキアシスト、歩行者障害軽減ボディ

装着オプション anchor.png

左側オートスライドドア
キーレスエントリー(DOP)
フロアカーペット
ナビ(MC-312D-A)(DOP)
ステアリングスイッチ
プラスチックバイザー
ビルトインETC
メンテプロパック18

実体ファイル:inc/lafemacy_impre

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コメント一覧

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freddy   投稿日時 2014/5/25 7:41

この度、ラフェスタHighwayStarを購入することになり、いろんな方の批評を拝見しましたが、中でも貴レポートは最も内容が充実して役にたちました。ありがとうございます。
現在17年目トヨタ・アバロンからの買い替えですが、登録6か月の試乗車を安く手に入れることができました。これまでセダンにばかり乗っていたので、また違うカーライフが楽しめるものと、期待しています。

なーお  投稿日時 2014/5/26 17:06 | 最終変更

freddyさん、こんにちは。

拙レポートを参考にしていただき、ありがとうございます。

この車はマツダからのOEMということもあってか、定期的に試乗車が出回るようで、粘り強く待っていると良いタマに出会える確率が高いようですね。 私は速攻で決めてしまいました。

納車から4カ月経ちましたが、ますます乗るのが楽しみになっています。 特にオーディオをいじり始めてから、下道をのんびりどこまでも走っていたい、そんな気にさせてくれる、走りが気持ち良い車ですね。 :-)

ただし私の場合は同じロールーフミニバンからの乗り換えで来ているので特にそう感じますが、セダンからの乗り換えですと、評判ほどではないかもしれません。。

freddy   投稿日時 2014/5/26 22:14

なーおさん、返信ありがとうございます。これからも、ラフェスタのその後の経過などご報告いただけましたら、参考にさせていただきます。

このインプレッションをきっかけに、貴Webサイトを拝見しました。
長岡鉄男、スーパースワン、fostex、風!なんだか30数年前にタイムスリップしたようで、とても興味深く感じました。

オーディオからは遠ざかって久しいのですが、こちらも改めて始動してみたいと思います。

なーお  投稿日時 2014/5/27 10:21 | 最終変更

freddyさん、こんにちは。

引用:
なーおさん、返信ありがとうございます。これからも、ラフェスタのその後の経過などご報告いただけましたら、参考にさせていただきます。

 オーディオ関係、その他最新情報は、ブログのほうで逐次報告してますので、時々のぞいてみてください。

引用:
長岡鉄男、スーパースワン、fostex、風!なんだか30数年前にタイムスリップしたようで、とても興味深く感じました。

オーディオからは遠ざかって久しいのですが、こちらも改めて始動してみたいと思います。

おお、そうですか。 オーディオ(特にスピーカー製作)は私の人生の友です。 ゆっくりマイペースですが、今後ともよろしくお願いします。 :-)

(追伸) 念のため3列目の居住性について、「快適性」の項に追記しました。



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