ROOM GDI Fun

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1999/1/24〜

省燃費サイクル
空燃比変化(予想)
負圧計の見方
GDIの省燃費走行
実際の燃費
97/98年モデル比較
前愛車Legnum ST

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GDIエンジンの省燃費サイクル

(三菱)GDIエンジンの省燃費サイクル

 筒内ガソリン直接噴射エンジンは、三菱GDIもトヨタD−4も、れっきとしたリーンバーンエンジン である。でも従来のリーンバーンとは、根本的に大きく異なる。一体なにが違うのか?

 ・GDIエンジンの省燃費サイクル
(アニメ)

 JAVA2を使用しています。IE4.0以上か、同等のjava対応ブラウザでjavaを有効にしてご覧ください。

  javaアプレットを有効にすると、エンジン回転数の変更や一時停止ができます。
GDIエンジンの省燃費サイクル(アニメ)

やっと作ったアニメ。 ところが、できてすぐに三菱HPの技術論文のページがUpdate
されて「もっとかっこいいGIFアニメ」が掲載された。でもあちらは450Kb,こちらは53Kbです。

 型式    4G93−GDI

 排気量   1834cc

 cylinder径/stroke 81.0 x 89.0

 燃焼室形状 pentroof + ball_in_piston

 圧縮比   12.0

 動弁機構  DOHC-4バルブ

 使用燃料  無鉛プレミアム

 最高出力  150PS/6500rpm

 最大トルク 18.2kg-m/5000rpm
       98年モデルは18.2kg-m/4000rpm

 燃料噴射圧 高圧50Kgf/cm2
    低圧3.35Kgf/cm2(始動時のみ)


 ・GDIエンジンの圧縮工程噴射モード(超省燃費モード)とは?

 GDIエンジン(Gasoline Direct injection)はシリンダー内にガソリンを直接噴射するため、 予め空気だけを吸気しておき、それを圧縮したところで高圧でガソリンを噴射することで、 点火プラグ周辺のみに着火しやすい混合気を集め、シリンダー内の周辺部には極めて混合気の 薄い状態で運転することができるエンジンで、この圧縮工程噴射モードでは従来の理論空燃比14.7や、 既存のリーンバーンエンジンの23〜25を大きく引き離す30〜40という空燃比 (シリンダ内容積全体の平均空燃比)を達成して、この運転モードでの燃料消費率30%削減を実現している。


 ・GDIエンジンの吸気工程噴射モード(高出力モード)とは?

 いままでのリーンバーンエンジンとは違うとはいえ、リーンバーンエンジンの仲間であることには変わりがない。 超省燃費モードでの運転は、ある程度負荷の軽い状態に限定される。
 ひとたびアクセルを踏み込めば、吸気工程(ピストンが下降中)にガソリンを噴射し、通常のエンジンと同様の 高出力運転が可能である。さらに、シリンダ内でガソリンを気化させるため、その気化熱で吸気が冷却されるので、 容積効率が向上し、結果として圧縮比12という高圧縮比設計を実現している。
 もちろん、このモードでは通常のエンジンと同程度の燃費しか期待できない。


 ・GDIエンジンの技術上のポイントは?

 1:直立吸気ポート =吸入空気の流れを、強力なタンブル(縦渦)にする
 2:高圧フューエルポンプ =短時間で十分な量の微細な燃料を噴射する
                 圧力を発生
 3:高圧スワールインジェクタ =噴射の微粒化と分散の最適化
 4:わん曲頂面ピストン =空気と噴霧ガソリンの流れの層状化

 などがあげられる。
 三菱のGDIの場合、燃料ポンプの圧縮による燃圧は50Kg/cm2で、トヨタD−4の120Kg/cm2 に対して半分以下の圧力である。燃圧が高圧になれば、それだけ燃料が微細化して気化が早まり、 急速燃焼の領域が広がると推測できるのだが、必要最低限の圧力で急速安定燃焼を可能にし、 筒内直噴エンジンを低コスト化した三菱の技術には拍手を送りたい。
 しかし、近い将来のターボ化などでは、より微細な粒子のD−4に分があることは 想像に難くない。この点において、今後の三菱の戦略には興味を持って見守りたい。


 ・エアバイパスバルブとは?

 Galant/Legnumの1.8L−GDIエンジンは、スロットルバルブは普通のワイヤーリンク のものだ。 空燃比30以上の超希薄燃焼を行うために、スロットルバルブ直前からこれを バイパスして吸気マニホルドに供給する、2個の「リニアソレノイド式エアバイパスバルブ」 が使用されている。
 このうち一つはON-OFF制御で、主に圧縮工程噴射モード←→吸気工程噴射モードの切替え時に作動し、 他方はデューティー制御で、アクセルコントロールなどに伴う微妙な開度調整を行う。

 この「エアバイパスバルブ」という方式そのものは、以前の三菱MVVリーンバーンでも採用されてきた 技術であり、特筆すべき目新しさはないが、市販GDIエンジン1号に採用するにあたっては、 プログラム細部のブラッシュアップに相当苦労したようだ。
 事実、96年10月上旬納車のGDI搭載車でエンストが多発し、プログラム変更したROMへ 全て載せ替えたようである。
 また、Galant/Legnumの後に発売されたPajero、Diamanteなどに搭載された後発GDIエンジン群は、 コスト的に不利であるとしながらも、「エアバイパスバルブ」方式を取りやめ、トヨタの直噴エンジンD−4 と同様の「電子制御スロットル」を搭載する方式に切り替えている。  この「電子制御スロットル」によれば、ドライバーはよりリニアなアクセル感覚で、滑らかな運転フィール を体得できるようだ。
 


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