なーお さんの日記
年内の仕事はほぼ片付き、あとは年賀状と掃除を残すのみ。
今日は年賀状のデザイン作成の後、subakoの再調整?測定を行いました。 それに先立ち 測定ソフトのMySpeakerの登録料\5,000を支払いレジストしました。 (今まで長い間試用させていただだきありがとうございました。)
前置きはここまで。 今回の調整と測定の結果を纏めると、以下のようになります。
- 角型スパイラル部分の仕切り版の仮調整で、低域の音質・エネルギーバランスともに良くなってきた。
- 常用音量での40?80Hzの歪み率は、2nd,3rd共に1%程度で、自分的には聴感上の許容レベルぎりぎり。
- そこから+6db、+12dbと上げて行ったとき、+6dbでは急激な低域歪み上昇はないが、+12dbでは32hzで明らかな急峻な歪み上昇 が見られた。 しかし、音圧レベルは常用レベルを遥かに超えたレベルであって、(11月23日の新横浜での塩ビ管SPオフ会レベル) 狭い自室でこの音量 で聴こうとは思わない。
- 低域が下まで伸びてエネルギーバランスも整ってくると、全域に透明感と音像の厚みが加わりクオリティが格段に上がって、至福の時が得られる。 FE88ES-Rの高品質さと底力を再認識した。
- 3D-スパイラルの低域は、(subakoの場合)60Hz以上のバックロード的動作領域でも、長大なバックロードホーンにありがちな「遅れ 感」は私には感じられない。 これは、周波数が高くなるほどスパイラルの内径中心付近を伝播して輻射されることにより遅れ時間が短いためと考えているが、 未検証。
- 50Hz以下はバスレフ領域となり、遅れ感は否めない。 が、ここまで低い音域だと遅れ時間もどんどん大きくなる一方で、遅れても違和感を感じにくくなるのも事実。 これだけ聴いている限りでは不満にはならない。 超高級クラスと比べれば違いは明らかだろうけど。。
- ボリウムを上げたときの変化の仕方として、バスレフ動作の40Hzの歪みの増え方より、バックロード動作の80Hz付近の増え方の方が顕著に見えます。(ロードのかかり方が弱いからかもしれません。)
- 低域における最大の不満は、やはり55Hzの谷。。 今後の大きな課題。 Super-Swanでも出ているので部屋の影響だと良いのだが、まずは調査から。
小口径フルレンジは低音が出難いこと、音量を上げると低域の歪が増えることは事実。 しかしそれを理由に、これほど素晴らしい音を放棄してしまうのはあまりにも勿体無いと思います。
中口径フルレンジやマルチウエイの良さもわかりますし私も作ってみたいとも思うのですが、この小口径ならではの音の素晴らしさ。 今回のトライで低域方向の補強が行われ、その良さをより確かに実感することができました。
それにsubakoはまだまだ未完成、スタンドも含めてもっと完成度を上げてその可能性を追求し、更に幸せな時間を過ごしたいと思います。
以下、今回の測定結果です。
今日の変更で、仕切り板はこのように「近回り防止」として手前側(第一フィンでいえば両サイド)の高さを増しました。
まずはF特から(1m-PinkNoise)。
以前と大きな違いはありません。
以下、全グラフの日付が間違っていますがご容赦。
次に高調波歪の測定。 常用音圧レベルと、+6db、+12dbを測定しました。 例によって2ndHD,3rdHD,Noiseは+40dbプロットです。
音量を上げると、低域だけでなく全域で歪みが増えることがわかります。 ノイズの中に2nd,3rd以外の歪みも含まれることも影響しているかもしれません。 また、+12dbでは40Hz以下の低域で3rdHDが急上昇しています。
これは下部六角ダクトが無い状態で12月7日に測定した、nearfield(常用音量-6db)。 音圧が低いこともあって、このときのほうが60~100Hzの歪みは特に(3rdHDは)低いですね。 やはり六角ダクトは音圧もアップしますが歪みも生んでいます。
続いて、1mの距離でMySpeakerのリアルタイムアナライザを使って、25Hz~200Hzのsin波単音でのスペクトルを眺めてみます。 ほぼ上記の歪1mと同様の結果ですが、このグラフで見たほうが実感が涌きます。 (+12dbの100~200hzのグラフで、シフト値が 30db->20dbとしていますのでご注意。)
061224追記: 測定結果の基音、2nd、3rdの各ピークを読み取り、歪み率(%)計算した結果のグラフプロットです。 :追記終わり
- 25Hzは+12dbは振幅過大なので止めました。
- 32Hzは+6dbでも歪みが大きく増えています。
- 40Hz以上では大体同様の傾向で+6dbではそれほどではなく、+12dbで増え方が大きくなっています。 但し、以下の4,5は除く。
- 63Hzでは、その前後よりも歪み増加が激しいです。 どうやら55Hzのディップと関係がありそう。。
- 80Hzでは、4次・5次高調波歪も目だってきます。 下部六角ダクトのバックロードとしての音道がスムーズで無い為かもしれません。
この結果をみると、次にまずやるべきことは、55Hzのディップの原因究明です。 もしかすると、バックロードとしての低域限界かもしれません。 3D-スパイラルは、音道全体として見た時よりも内周部の方が広がり係数が大きいので、そこを通って出てくるのか・・ いや、でもポート出力で測定 した時はこのディップは無いし。
また、32Hzの歪みを減らすには共振周波数を下げるとともに、音道出口の面積も増やさないといけないかもしれません。 もっとダクトを延長しても同じ結果になるなら、この面積でも空振りを起こしているということでしょう。
そして、六角ダクトを音道としてもっとスムーズにしないと、80Hz付近の歪みは減らないように思います。
以上、まだまだ色々やる事は続きます。 3D-スパイラル、面白すぎます。 多少、意地になってるところもあるけど。(笑)
***以下、最近の記事
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