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なーお さんの日記

 
2006
2月 8
(水)
00:36
[Audio]3D-ロボット君のインピーダンス測定
本文

3D-ロボット君の動作が、本当にバックロード+バスレフになっているのかどうかを確認する必要があり、インピーダンス測定にチャレンジしました。
使用したソフトはこの分野の定番ともいえる、 MySpeaker。 サウンドボードに並列に入れたセメント抵抗は、0.5Ω?10Wです。

結線はMySpeakerのHELPにあったとおりに行い、ノートPC内臓のサウンドボードだけで無事に測定できました。 なお、アンプがバランス 出力タイプ(出力段の+側と?側両方を駆動している物)の場合はこの方法では測定できませんので注意が必要です(AMP破損の危険性あり)。 使用中の MARANTZ PM-14SA-V2は大丈夫でした。

3D-robot060207-Impedance.gif

MySpeakerがシェアウエアのため、ライセンス未登録の表示が出ていますが、使用許諾条件上はこの表示を消さなければ結果を公開しても問題ないようです。
Focは123.5Hzで、Qtsは0.73と出ました。 (Qts測定結果は参考程度にしかなりませんが)
ま た、170Hz付近にバックロード特有の第3の山があります。 そして40Hz付近に小さな小山があって、これがバスレフの低域限界(f0Lとします)、 谷がfd(バスレフダクトの共振周波数)だと読み取れます。 通常のバスレフではfdより低域はだら下がりになりますが、3D-スパイラルはf0Lまで十 分な音圧を維持します。 よって実質fdはf0Lのすぐ上あたりと考えるのが適当です。  設計で狙った効果が実証されたと言えるでしょう。
但し、バックロードとして見てもバスレフとして見てもその動作は緩やかで、悪く言えば中途半端な特性にも読み取れます。
今後、頭部のsubako君化でこれがどうなるのか、楽しみ。

また、MySpeakerは他にもサインショット応答特性など色々な測定が可能ですので、多くの実験に使えそうです。

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コメント一覧

投稿ツリー


FB   投稿日時 2006/2/8 10:44
インピーダンス特性がきれいに出てますね。そうそう、F特だけではなくて、動作解析にはこちらが重要だと思います。

設計の狙いが的中して、おめでとうございます!
なーお  投稿日時 2006/2/8 11:36
FBさんこんにちは。
先日のオフ会が刺激になって、いろいろ手を出しています。 仕事の予定が少し余裕が出たのもあります(^^;;

> 設計の狙いが的中して、おめでとうございます!
ありがとうございます。 頭部が変わればまたいろいろやり直しですが、それも自作の楽しみですからね。
なーお  投稿日時 2006/2/8 15:27
fd(ダクト共振周波数)の記述が違っていましたので、先ほど本文を修正しました。
kumasan サイトURL  投稿日時 2006/2/8 23:29
インピーダンス特性、たしかに他のとは違うみたいですね。

なーおさんが作った3Dスパイラルはバックロードよりのようなので、やっぱり違う結果が出てきたようですね。バスレフよりのHelixシリーズの特性とは違いますね。
なーお  投稿日時 2006/2/9 0:11
kumasanこんばんは。
狙った特性のようで安心はしているのですが、やはりバスレフの共振が弱いですね。 あの空気室容積で巨大なダクトですからね。(^^;
一方で、バックロードっぽい第3のインピーダンスピークですが、もしかするとロボット君の空気室がスパイラル管によって前後に2分されているために空気室容積がダブルバスレフのように2分された格好になり、共振点が2つあるのかも? なんて心配もしています。
subako君化で2分しない設計になるので、真相はその結果でわかる予定です。
Takenaka サイトURL  投稿日時 2006/2/10 12:29
たいへん参考になる結果ですね。ホーンを長くすればバックロード寄り、短ければバスレフ寄りということでしょうか。私も今長いホーンの小型スピーカーL65を製作中です。
インピーダンス測定中、使用したアンプsony 330ESから煙が出てきて驚いた経験があります。アンプはその後も問題なく使用できていますが、怖くてその後の測定をしていません。なーおさんの解説で納得できました。
なーお  投稿日時 2006/2/10 13:14
Takenakaさん、こんにちは。
このインピーダンスカーブだけ見ると、普通のバスレフなら60Hz付近から音圧が下がりそうな物ですが、それが実際には第1ピーク(foL)まで音圧を維持する。 3D-スパイラルはインピーダンスカーブではダクト共振周波数が判定できないということを、私も確認できました。
一番わかるのは、コーンを「ポン」して音圧を測定する方法ですね。 これでやったら、やはり45Hz付近でした。
kumasan サイトURL  投稿日時 2006/2/10 20:06
お!ご本家Takenakaがコメント。
どうも今日は。3Dスパイラル最高ですよー。

やっぱりインピーダンス特性を測定するといろいろと分かってくるんですね。私も近いうちにやろうと思っております。

なーおさんにインピーダンス測定について質問なんですが、以下の点すみませんが、教えてください。
?PCの入力端子はライン入力に接続?
?モノラルピンジャックかステレオか?
?接続の際プラスマイナスは関係あり?
なーお  投稿日時 2006/2/10 23:08 | 最終変更
kumasannこんばんは。

> 1 PCの入力端子はライン入力に接続?
> 2 モノラルピンジャックかステレオか?
> 3 接続の際プラスマイナスは関係あり?

こたえ:
1、2 私はマイク入力でやりました。 いつものマイク入力ステレオミニジャック ← モノラルミニプラグ。
3 下記MySpeakerのHELPに記述されたとおりに接続しました。 AMPのマイナス側配線を外して、その中に入れましたが、ミニプラグは中央側(先端側)をマイナス(アンプのマイナス端子側)に接続しました。
http://www.asahi-net.or.jp/~ab6s-med/NORTH/SP/myspeaker/help/index.htm

こんな感じですが、どうでしょうか。
kumasan サイトURL  投稿日時 2006/2/11 0:07
どうも有り難うございました。良くわかりました。

ミニプラグや抵抗を揃えたら、こちらも測定しますねー。
Takenaka   投稿日時 2006/2/13 14:09
なーおさんこんにちわ。
kumasanこんにちわ。HPをときどき拝見しています。すごく参考になります。

バスレフの計算がいまいち良くわからないのですが、helmholtzの共振周波数fdは二つの山の中間の谷ということになっていますね。一方、3Dスパイラルの共振周波数fhは一つめの山のピークとほぼ一致するようです。偶然かもしれませんので、もう少し測定例がほしいところですが。
事実だとすると、これが両者の最大の違いのようです。なぜこうなるのか、まったくわかりません。
なーお  投稿日時 2006/2/13 18:31 | 最終変更

Takenakaさん、こんにちは。
3D-スパイラルのバスレフ共振周波数とインピーダンスの不一致の件、謎ですよね?。
実はロボット君を設計した時から疑問に思っていた点がありまして、ダクト長の考え方です。
元々、ヘルムホルツの共振式は ダクト内の空気質量mが空気室容量V0の空気バネで共振することから、 f =(1/2π)(γP0S2/mV0)1/2 で計算できます。 ここから音速を代入し、ダクトの長さと半径で式を構成しなおすと、いつもの式になります。
参考:<a href="http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/helmholtz.htm" rel="nofollow">http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/helmholtz.htm</a>

3D-スパイラルの共振周波数の計算が結果的にスパイラル外周長で合致するようになっているものの、スパイラルの広がり方によっては誤差が出てくるように思います。  ロボット君はホーン広がり係数K=1.05と小さいため、外周長による計算ではfd=42Hz、ダクト内重量で逆換算したダクト長による計算ではfd=46Hzとなりまして、実際のfdは45hz付近(なかなか正確な判定が難しいところですが)でした。

上記のような考え方で、あとは補正係数を(今までの実績を再検証することで)導き出せば、fdの正確な計算式を出せるのではないかと思っています。

ただ、これがわかったからといって、fdのすぐ下に第1ピークが来るという謎と、fdの上でインピーダンスの谷になって幅広く音圧輻射されるという謎の答えにはなりません。。

Takenakaさんに一度上記のような考え方で再検証いただけるとあり難いです。。 偉そうなこと言ってすみません。 どうかよろしくお願いします。

Takenaka   投稿日時 2006/2/13 19:44
なーおさんの論点が今ひとつ理解できないのですが、少し厳密に定義したいと思います。
fdc: 通常のバスレフの共振周波数。計算値。
fdi: 同上。インピーダンスの谷から求めた実測値。

fhc: 3Dスパイラルの共振周波数。計算値。
fho: 同上。開口部音圧による実測値。
fhi: 同上。インピーダンスの第一ピーク実測位置。

ここで、fhcはfhoに合うようにダクト長Lを最大値として計算したものですが、実際にはかなりの誤差があります。その上、fho自体もピークがブロードですので正確ではありません。したがって私のHPの記述は厳密な議論に耐えるようなものではなく、単に設計の目安程度の意味しかないと思っています。
それで、問題の核心は通常のバスレフと3Dスパイラルで本質的な違いはあるのかないのか、あるとすれば何なのか、ということではないでしょうか。
私の記号で書くと、「fhoのすぐ下に第1ピークが来るという謎と、fhoの上でインピーダンスの谷になって幅広く音圧輻射されるという謎」こそ本質に直結しているようですね。
なーお  投稿日時 2006/2/13 21:26
Takenakaさん
いろいろすみません。。
「fhoのすぐ下に第1ピークが来るという謎と、fhoの上でインピーダンスの谷になって幅広く音圧輻射されるという謎」
が論点である件、まったくもってその通りだと思います。

一方、わかり難かったのはfhcの計算方法に関しての論点だと思うのですが、 ここの誤差が大きいと全体が見通し難くなるため、 そろそろもう少し突っ込んでおきたいと思っています。

現在、資料をまとめていますので、少々お待ちください。


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