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3月
18 (日)

通販でシナベニアのバーゲン品を探していたところ、
以前より使っていた北零WOOODで丁度15mm厚x300mm巾のものが
出ていたので、買占めてしまいました。(笑)
15mm厚x33枚積層すると、495mm高さになります。(苦笑)

(内訳)
・厚さ15mmx巾300mmx長さ900mm(2.14Kg)x  3枚
・厚さ15mmx巾300mmx長さ600mm(1.43Kg)x 31枚

普段でも安めのお店なんですが、更に半額でした。
これと、バッフル板の分は18mm厚の通常料金ものを選定し、
2本分で12千円で済んじゃいました。

ついでに、スピーカー台用として、21mm厚のものを適当に。
上記と合わせて 約19千円。(送料別)

結構な出費ですが、スピーカー台は別に作ろうと思っていた
ところなので、予定されていた出費です。
(下面開口の設計上、普通の台は使えないんです。。)

しばらく忙しいので、設計は先延ばしです。。

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12月
11 (月)

日曜日はお楽しみ、subako改造予察を行いました。
クチバシを付けたsubakoHSは、スピード感が最高でしたが、中域の干渉が耳につき辛くなってきたためです。よって下部デフューザー以下は撤去。
新たにTakenakaさん考案の角型スパイラル構造をアレンジして取り入れたダクトのみの6角形の箱を作り、subako上部本体を上に乗せて、ダクト及びバックロード長の延長による最低再生周波数の伸延と低域増強、および中域のカットオフを図りました。
思ったほどダクト共振周波数が下がらず。 予察としては十分に成功だったのですが、今後の修正は多そうです。

六角ダクト予察仕様
・高さ :184mm
・内容積:約5.7L  (参考:円筒スパイラル内容積=6.3L)
・材質 :12mmt ラワンベニヤ
・スパイラル回転数:1回転 (上から入り、->下&->上->下に抜ける)
 つまり、中間フィンは2枚。
 # 詳しい構造は Takenakaさんのオリジナル版のページ
   ごらんください。 そちらの方が理解しやすいです。 m(..)m

まずはsubakoが乗った状態の写真。円筒スパイラルが下部開口なので、そこから6角型ダクトに進入させ、音響迷路に似たダクトを通り、右部下面から下方に向かって放射される。
sq_duct_subako.jpg
sq_duct_cut.jpg
カット直後の部品たち。 斜めカットが全部角度を変えたので、間違いやすい。
sq_ducttop.jpg
組み立て後、上から撮影。 この上に乗る円筒スパイラルからスムーズに進入すればよいのだが・・ 第1フィンが見える。
sq_ductbtm.jpg
裏返して、下面を撮影。 第2フィンが見える。第1フィンとは中央部のみ接触している。

★ さて、音はどうなったか。

・そう、一番気になる「32Hzは再生できるようになったかの?」 > 答えはYes。 しかし、レベルは低いためソースによっては2次高調波歪だけしか聞こえない場合も・・
 30Hzはぎりぎり。 25Hzは無理。

・100Hzまでの低域もレベルアップ。 但し、少々「ボンつき気味に鳴るバックロード」の音に近くなった。 きっと歪も増えたんでしょうなあ。 まあきちんと設計していないし、この角型スパイラルもどんな動作なのかよくわからない。 だから予察なんですって。
 まあ、スピード感も昔のコンテストバージョンよりはずっとあるし。 今後にどうぞご期待。

・下向き開口なので中高域の漏れは、聴感上明らかに減った。 でもまだスパイラル特有の共鳴・干渉は多少残っている。でもだいぶ良くなった感じで、 FE88ES-Rの本来の中高域の艶が再現できつつあって、実はこれが今回の一番の成果だったりする。 (ようやくクラシックを聴けるレベルになってき た・・)

★ 測定グラフ

subakofar061210sinsweep.gif
まずはsinスイープでのF特。
以前に比べて、40hz付近の丘が若干広くなった。 でも計算上は32hz付近で共振するはずだったので、もっと下まで伸びると予想したのだが・・
やはり角型スパイラルの容量全部をダクト内空気として振動させるのは無理か。
 55Hz付近のディップは今までもあったので、200Hzディップと同様に部屋の影響か? それとも、120Hzピークを2次高調波歪に取られてレベルダウンか。。  
 一方、70から120Hzのレベルは音道が広がった分、アップした。 ただし、120Hzの共振ピークが高い。
subakoport061210distortion.gif
ポート出力のF特と歪特性。 全体的に、以前よりも中域のピーク周波数が下がってきている。
歪も先日の測定よりも増えている。 特に、63hz付近の3rdHDはしっかり谷だったのが、今回は小山になっているのが気になる。
そして何より、中域?中高域の漏れが圧倒的に減った。(共鳴ピークを除く)
subakonear061210distortion.gif
NearFieldでの歪測定グラフ。 案の定、バックロードによる70hz付近の歪減少効果が減ってしまっている。 要設計変更。

*** というわけで、一部の方には期待させてしまった後で、イヤ実はそれほどでもありませんでした・・ というオチです。 でも今までよりもかなり迫力があって 中高域も生々しい音になりました。 もうコンテストバージョンやHSバージョンに戻ることは無い、これは断言できますし、今後の予察煮詰めで良くなる可能 性がかなり高いです。 そしてその後、6角ダクト部分を作り直しの予定です。

**
061211追記:
中低域?低域のボンつきは、やはり6角ダクトのポート断面積の設計が適切でないためのようです。 今回、あ えてフィンの高さを大きめにして、 三角形の面積<フィンスロート面積 となるようにしておりました。 そのため、ここで空気のショートカットが起きて、 空隙空気の振動効率が落ちていたと思います。

sq_duct_mod.jpg

 そこで、当初より予定していたフィンの延長を(ガムテープで)行ってみました。 これで、およそ三角形の面積=フィンスロート面積となります。 こうする とやはりボンつきは完全に抑えられ、バスレフ共振が下に伸びてきました。 ただ、少々音に元気がなくなった感もあります。

バスレフ動作を優先するか、バックロード的な元気のよさを優先するか、個別の微調整が必要だと感じました。

**
061217追記:
32Hz再生時の高調波歪がどんな感じなのかを、MySpeakerのリアルタイムアナライザで測ってみました。(距離1m) 大体常用の音量程度ですが、2枚目のグラフは最初より音量を+6dbほど上げたものです。

32hz_low.jpg
32hz_high.jpg

確かに32Hzは出ていますね。 でもその分、歪も盛大に出ていることがわかります。 特に3次高調波歪の100hz付近。 元々今回の変更で100hz付近にF特ピークがあるので尚更顕著に出たのでしょう。。

 また、音量6db上げただけで、3次高調波歪は10db上昇しています。 やはり8cmクラスにこの領域は苦しいということでしょうか。 高域が 延びたユニットなので、下が伸びることで今までよりもバランスが良くなり、スケール感もかなり上がって、軽い低音で尾を引かないので長時間聴いていても気 分が悪くなるようなことはないのですが、歪感はありますね、歪率10%オーバーですから。
 あとは、更なるチューニングによって100hz付近のピークを押さえた調整状態でどうなるか、追試してみようと思います。

 また、スピーカーを触ると、かなり振動していることもわかります。 振動を抑えることで、歪も多少は減ってくるでしょうが、目に見えた効果は期待できないかもです。

 ★ 実は歪よりも、F特の55Hz付近のディップがかなり気になります。 前からあったし広がってはいないのだが、低音が伸びてレベルも上がったため、余計気になる。。 やっぱりバスレフ?バックロード動作遷移点か?    なんとかしたいけど、ならないかなあ・・

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4月
1 (土)

stereo誌への応募は送付しましたが、最後の悪あがきでディフューザを調整しています。
現状の姿

diff060401.jpg

以前よりも、板1枚分を切り込んで更にその下の板も削り込み、管物の篭り音を減らして、中低域のダイレクト感を出せるようになりました。
いや、実は以前の「耳人間の本領発揮」記事で も書きましたが、筆者は変に篭った音を聞いていると前頭葉の後ろの方がぼーっとしてきて、眠くなるんですよね。 3D-subakoを聴いていたら何とそ れが襲ってきまして。 そりゃまずいでしょ。 音が悪いってことですから。 ディフューザの入り口 -> 出口の間で、絞られていたせいで音が篭っていたようで す。
で、上記の対策を行ったら、すっきりくっきり。 眠くなくなりまして。 これで仕事中も大丈夫(笑)。 まあ出張しちゃいますけどね。

端のほうにちょこっと置いたサーモウールも、びっくりするくらいに音が変わります。 特に低域。 バックロードの音程感の出にくい感じが、これを置くだけで落ち着いて音程が良く出るようになります。 驚きです。
というわけで、出張前はこの辺にしておきます。 帰ってきたら、最終のブラッシュアップをします。

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3月
26 (日)

最後の悪あがきで、3D-subakoのディフューザーの製作に着手しました。

使用した材料は、 25mm厚シナランバー材です。 このランバーコアには、パイン材(松)が使われています。 SPボックス本体ではないので、音質に与える影響が少ないと考えて少々安価な材料にしました。 それに25mm厚であれば、重ねる枚数も少なくてすむので積層工法に向いています。
板取り中の画像。

dif-cut.jpg

 6種類7枚x左右分の寸法の異なる部品を間違いなく切り出すために、今回は型紙を作り転写する方法で板取りしました。 型紙を裏返せばミラーイメージになるわけです。 板取設計図なしでもできますし(笑)。

dif-1.jpg

切断と1次グラインディングが終了し、仮組み状態。まだ接着していません。 ケーブルの通し場所に苦労しました。 少々使い勝手が悪いです。

dif-2.jpg

良く見ると、グラインディングがいい加減なのがわかりますね。 接着前に、もう一度手を加えます。

さて、接着もしていない仮組みでの音ですが、低音は良くでるようになりました。(開口面積が増えたようです。) スピーカーの左右を入れ替え、音道 を半回転分長くしたおかげか、簡易測定では35Hzも十分に出ています。(32Hzは少ししか出ない。急降下しています。) ただ、中低域の音漏れ・こも りが増えてしまいました。
結局、出口にほんの少し吸音材としてサーモウールを詰めました。 これがかなり効きまして、良い感じになりつつあります。 まだ油断はできませんが、経過は良好ってところでしょう。

では、次回(ラストスパート?2)の報告をお楽しみに! 

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12月
9 (土)
カテゴリー  オーディオ
タグ  スピーカー スパイラル

subakoの「完成」という日は、来るのだろうか。 またまた次なる改良のための日々のスタートです。

subakohspainted.jpg 先週までは、このような格好で「subako-HS」と名づけて聴いていたのですが、いじくり回しすぎて、クチバシが中低域で共振しているし、中域の共鳴も増えてしまった。 中低域のスピード感は最高に近いんですが。
subakosymple.jpg 今は、一旦リセットの意味でディフューザーを外し、下向き開口のままスタンドに乗せて鳴らしてます。 まあ普通に鳴ります。 シンプルな音です。 まだ中域の共鳴も聞こえます。 低域の伸びが今ひとつです。 100Hz前後の音質はまあまあです。
先日、低域の2次・3次高調波歪を簡易に測定して、3D-spiralは2次はそこそこ高い(倍音歪は出る)が、耳につきやすい3次高調波歪は少な めなような気がする、という結果が出ていまして、まだまだ3D-スパイラルの可能性を突き詰める余地があるのではないか、と思いが強くなりました。

 て、色々妄想しています。 下向き開口の方が自由度が高いですし、スタンドによる低域のホールド効果も期待できますから、トータルでうまく作れば、少なくともsubakoHSよりは完成度が上がる予感がします。

 しかし、具体的にどうするか・・

 最近、3D-spiralのご本家Takenakaさんは「 角型スパイラル(階段式スパイラル)」に完全に移行しました。 どうやらこの方が音質がよさそうです。
  というわけで、subako君は分解するわけにもいきませんので上部はそのままで、今までのようなディフューザーではなくて、新たに角型ショートスパイラ ルBOXを製作して、その上にsubakoを置くという考えにたどり着き。 あわよくば、現状35Hzがやっとこさですが32Hzまで伸延できるかもしれ ません。(8cmクラスで32Hzのハードルの高さは、過去の実験やら他人の事例やらで経験済) そしてスピード感もそれほど落とさずに・・ そんなうま い話があるかな? いや、うまくいけば可能、鴨 ・・ 「3D-スパイラルだから、ここまでできたんだぞー」って言えるようなものが・・

 肝心の角型ショートスパイラルBOXの設計がまだ、どんな構想で行ったらよいのか、思い至っておりません。

 しばらくの間は、妄想の日々です。

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8月
2 (水)

試しに、3D-subakoの下部ディフューザーの向きを変えました。

subako_front.jpg

最初、頭部を少しよじって相対的に下部が前方に捻られた格好にしてみたら低域の押しがアップしたので、 左右を入れ替えてディフューザー開口を前面に。

 ・・ このレイアウトは、以前stereo誌投稿バージョンに変える前、シリコンシーラントでごにょごにょやっていた頃のものに近いです。

音が生き返りました。 中低域のキレ・エネルギー感は申し分ないほどに復活しドラムが冴える。 様々な音の輪郭がハッキリして、サックスやボーカルなど中域を中心に音がどんどん前に出てきます。
ただその分、やはり中域干渉が顔を出します。 ギターは大丈夫ですが、サックスなどの管物とピアノで耳に付きます。

毎度の、MySpeaker測定グラフです。(いつものようにUNREGISTEREDですが、個人で使用する分には問題ないとのことですので・・)

subako1mfinal060802pinknoise.gif

中域が暴れています。 200Hzあたりのディップは干渉と部屋の影響との相乗作用ですね。

前のバージョンとどちらの音が良いとは一概には言い切れませんが、自分でFUSIONやポピュラー主体で聞き比べると以前のバージョンは優等生すぎて「借 りてきた猫」のような音に聞こえ、今回の方が断然良いです。 クラシックでは以前のほうが破綻がない音で、迷います。 ディフューザーの向きを変えるだけ で、まるで二重人格のように音が変わる・・ やっぱり大口径3D-スパイラルは奥が深い。

まだまだ改善で良くなる余地がありそうです。 「これで完成」と言える日は、来るのだろうか・・

☆先日のオフで、このバージョンでも皆さんに聞いていただけばよかったなあ。

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3月
29 (水)

 一時期封印した月間sreteo誌の「読者スピーカー誌上コンテスト」への応募ですが、 筆者のねちっこい性格が幸いしてか、ラストスパートでほ ぼ満足のゆく結果を得まして、応募することにしました。 stereo誌への投稿は、10年ほど前に super-swan改「目玉おやじ」を工作人間に 投稿した以来です。
 再び応募することにした理由は、

  1. 一部欠点もありますが、自身でもほぼ満足できる音質バランスを得られたこと。 その間に一つの大きなブレークスルーとして「SP左右を入れ替え、後ろ側のあったホーン開口を前まで廻して、そこからディフューザで放射開始することで、中高域のベクトルを横?背後方向に変更し耳に付きにくくできる」ということがありました。 おまけに、低域も35HZまで伸びました。
  2. FE88ES-Rの1発使用は今回のコンテスト向きの構成ではありませんが、3D-スパイラルホーンSPの新たな音質傾向として評価できる点があるのではないかと思ったこと。
  3. 数名の人からいただいた、暖かいエール。
     時間がなくて滑り込みセーフ、というか仕上げなど水性ニスを2回塗っただけで全く不完全な状態。 下部の支持台兼ディフューザーも垢抜けないデザインでして格好悪いですが、まあ仕方ないでしょう。

 以下、応募原稿の草案です。
***
(1) コンセプト
 FE88ES-R を1発使用の、3D?スパイラルホーンスピーカー「3D-subako」です。昨年10 月頃より、3D-スパイラルご本家竹中さんのページを参考に自分なりにアレンジした4作目となるもので、長い付き合いのできるメインスピーカーとして設 計・製作しました。

subakofront.jpg

 過去の3作で予察を行いながら、ご本家オリジナルとは少々異なるアプローチで設計しています。それは、軽量コーン低Qのユ ニットでもよりBHに近い低域で量感を確保しながら、最低域をバスレフ動作で40Hzまで伸延する2モードを明確に区分けした「ヒラベッタ型3D-スパイ ラルホーン」としたことです。

 その結果、BHに近い弾み感のある低域・中低域と、35Hzまで実用レベルで伸びた重低域を得ることに成功しました。
但し、3D?スパイラルホーン特有のショートホーン故の中域放射が特徴的な音作りとなっています。

(2) 設計
【設計諸元】
外形寸法:(支持台含む) W250xD350xH500mm
使用ユニット:Fostex FE88ES-R x 1本/片側
空気室容積:3.5L (形状=箱型、材質=t18mm シナアピトン合板)
スパイラル管径:VP200 使用、195mm
スパイラル管長:26cm
スロート入口高H0:4.5cm
スロート面積S0:37cm2 (ユニット面積比=1.0)
ホーン出口面積S1:61cm2
音道回転回数:3回(スパイラル巻回数:4回)
ホーン長(平均半径基準):105cm
ホーン長(ダクト内空気容積基準換算値):177cm
ダクト共振周波数fh0(ダクト内空気容積基準換算値):42Hz
支持台材質:シナランバーコア(コア:パイン材)t25mm

 スパイラル管径200mmは、私の知る限りでは現時点で最大級です。径を大きくして管長を短くし、BH動作を高めることとホーン開口をユニットから離さずコンパクトな良好な音像定位を狙います。
 また、開口部は度重なる予察の結果内向き対向として低域の量感不足を補います。

(3) 製作

spiral.jpg

200mm 径スパイラルは、6mm 厚のキャプタイヤケーブルを13周巻き上げています。これだけ大きいと、最外周までキャプタイヤで固めてしまうと固くて挿入できません。今回は、最後の1 周(厚みにして2mm くらい)分は「すきまテープ」スポンジを使い、多量のエポキシ接着剤で塩ビ管に接着しました。

box_060212.jpg
temp.jpg

 空気室と積層頭頂部スロート部分には、音質への影響を考慮してシナアピトン合板をMAKIZOU クラフトさんにカット依頼しました。
 定在波対策として、空気室内には補強と共鳴防止材を追加しています。

subakoside.jpg

 今回最も時間をかけて調整したのが、下部の支持台兼ディフューザーです。特に今回の設計では音道が長く面積も広いので、3D-スパイラルホーンの特徴的な 中域の気柱共鳴が大きめに出ましので、これを耳に付きにくくする「散らし」構造の採用と、低域の量感維持との両立に苦心しました。

(4) 試聴とチューニング
 低域はだら下がりながら、35Hz まで十分に伸びてそこから急降下という特性です。
ダクトからの中 域輻射量が多く、音に厚みを付加しているほか、ディフューザの効果により空気室は吸音材無し、ディフューザ出口に少々の吸音材を置いただけでも、耳に付く ような共鳴音はかなり押さえられ、音質劣化を最小限にできました。特に中低域は音源ソースの音質を良く再現してくれていると思います。
 一方で中域、特にアコースティック系のホーン楽器やギターなどで少々の「エグ味」が顔をのぞかせますので、これが本作の音質上の特徴の一つになっています。
 最終調整により、自身も満足できる音質バランスを得て、無事に拙宅のメインスピーカーの座をSuper-Swan から譲り受けることできました。度重なる相談に乗っていただきました、3D-スパイラルホーン開発者の竹中様に、あらためまして感謝致します。

3、補足資料
(1) F特(使用マイク:Behringer ECM8000 補正あり)

subako060328mysp.gif

軸上1m、部屋内での特性で、壁効果も多くありますので低域は差し引いての評価が必要です。但し、リスニングポジションでは左右の内向き開口の恩恵で低域 レベルダウンは少なめとなっています。55Hz付近の谷は、BH動作とバスレフ動作がクロスする時の位相関係によるものと思われます。

subako060328spkws.gif

SpeakerWorkshop での測定結果も添付します。

(2) インピーダンス特性

3dsubakol060216impedance.gif

 3D-スパイラルでは、一般のバスレフと異なり、ダクト共振周波数のすぐ下に(本作では38Hz 付近)第1ピークが現れます。また、121Hz のf0c の上に第3ピークがあり、BH 動作を裏付けています。

(3) 空気室設計図

3dsubako.jpg

以上

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6月
23 (金)

 いよいよ明日に迫ったstereo誌スピーカーコンテスト本選。 今日は最終の煮詰めの日です。

subakoside2.jpg

 「巣箱」君としての外観を整えるため、塩ビ管部分を木の幹に似せた木目調の壁紙を貼りました。
 ユニット固定ボルトを、+小ねじから黒染めの六角孔付ボルトにしたかったのですが、地元のホームセンターにはありませんでした。(涙) ・・仕方ないので、マジックで黒く塗ってみましたが、まあこれでも良いかな。。

 さて、音のほうですが、昨日秋葉原でフェルトと鉛テープを仕入れて来たのですが、フェルトを入れてみたものの、音のスピード感が落ちて重心が上がった感じになってしまい、取り去ってしまいました。 結局、空気室内は吸音材ゼロです。
 ・・但し、以前から使っていた秘密の拡散材が入っています。 これについては、また後日のお楽しみということで。 ピアノの右手高音部分の定在波・共鳴防止に寄与しています。

 下部ディフューザーの形を更に削って整え、水性クリアラッカーを重ね塗り。 細かいところを微調整して、完成です。
 改めて聴いてみると、かなり完成度の高い音質バランスになりました。 私の部屋とCDプレーヤー、そして自分の耳が力不足で、これ以上の煮詰めはとても困難なレベルまで来ていると感じます。
  吸音材ゼロのショートホーンによるスピード感のある中低域と、スパイラルホーン独特の中域輻射によりFE88ES-Rがドライになりすぎず、厚みのある ボーカルやギター、チェロなどを奏でます。 そして低域を40Hz弱までバスレフで補強されているため重心が上がることもなく。

 自分でできることは全てやりました。 臆することなく、方舟に乗り込めます! 結果はどうあれ、皆さんに聴いていただくことが喜びです。 おそら く方舟では低域がだら下がりになって不足するとは思いますが、それは仕方のないこと。 それより何より、自分が人に伝えたい音が出せれば満足です。
 もっと言っちゃうと、3D-スパイラルが今以上に認知される機会になれば、なんて偉そうなことも思っています。

 では、行って参ります。

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10月
6 (金)

 最近は中低域のスピードに優れる 人格変更版3D-subakoでずっと聴いていましたが、 やはり中域の干渉が気になり、もう少し耳に付きにくくしたいと思っていました。

diff_rev_test.jpg

 とりあえず、手持ちの材料でテストです。 必殺!ブチル&セロテープ止め(笑)。
 このように、ディフューザー出口とバッフル板を水平に仕切るようにすると中域の干渉が少し減って聴き易くなるうえ、人格変更版subakoの美点である中低域のスピード感はそのままに、量感も向上しています。(1db程度?)

 中域の逆位相的な聴こえ方はまだ残りますが、 これならクラシックを聴く時でも(私的には)許容レベルです。 良いことづくめの改良になりそうで、今後がとても楽しみ。

 もう少しテストしたら、下部置き台兼ディフューザーの本格的な改造に着手しようと思います。 実際はもっとホーンに近い形状にできると思うので、低域の量感不足は更に補えるはず。  ・・ 年末(?)の塩ビ管SPのオフ会に間に合いますように。。

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6月
25 (月)
カテゴリー  オーディオ
タグ  スピーカー スパイラル

3D-スパイラルのtakenakaさんのページが更新され、「ダブルバスレフ・ブースター」と銘打った、角型スパイラル・ダブルバスレフ が発表されています。

丁度、「集まれ!塩ビSPの会」 の関西での合宿オフで、「ダブルバスレフ・ホーン」で盛り上がる直前、そして、私がstereo誌コンテストに向けて躍起になっている頃、 takenakaさんの読者のお一人が、「ダブルバスレフ・ホーン」にトライされ、好結果を得られていたのです。

以前より構想はありましたが、どんな動作になるかわからなかったし、第1ダクトが効く領域では2回の位相反転を経てディップになりそうな気がして手付かずでおりましたが、やってくれる方がおられましたねえ! 感激です。

次回作は、これに一ひねりしたものを考えます。 そう、あの「うどん?スープ研究所」の七休さんの考案された「高速ダブルバスレフ」の考え方を融合して、理想的な低域特性を得ることが狙いです。

 # subakoの音質を超える「速くて軽くて深い低音」をもつスピーカーを、1年後には作れそうな予感がしてきました。

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