8月も今日で終わりですね。今月の走行距離は410kmでした(←リンク先は全戦歴と練習ログ等のまとめページ)
水曜夜の練習会と翌朝は距離を稼げない中では、よく走れたと思います。まずは怪我や体調不良など無く走れていることに感謝ですね。
時々アップデートしてきた、現在の走法意識についてまとめ直してみました。 あくまで私個人の意識で、将来的に見直すことを目的に書いているため、他人に勧められるようなものではありませんが、何か一つでも参考になるものがあれば幸いです。
前回の走法意識ver2から変化した走法意識について、まとめておこうと思います。
- 外足部から接地でお尻Max
つま先を下げずに外足部から接地後に、最大荷重を受けローリングしつつ母指球で抜けることで、お尻の殿筋群に刺激を入れ、お尻Max(お尻の筋肉を主体に走る)を実現。踵は地面に接触しても良く、「タン!」と荷重を受けることで足のローリングと重心移動でで推進力に変換しても構わない。脚を内転は積極的にすることをやめて、あくまで脚抜けをスムーズにする程度に留める。この感覚でも腸腰筋のSSCを利用した早めの前送りに繋げることが可能。 - 肩甲骨起点、腕振り引き終わりで、腕を引き上げ
腕振りの起点を肩甲骨意識にする。引きは肩から肩甲骨で腕を後ろに押す、前振り出しも肩甲骨で肩~腕を押す。こうして肩と肩甲骨が常に接している(互いに押し合う)状態を維持して腕振りリズムを保ち易くする。
上腕部は肩を支点にした揺動運動であり、下死点から後ろは上腕の重心が上昇する。この動きに二の腕も追従させて引き上げることで、腕全体が持ち上がる。これを、反対側の支持脚が地面反力を受けて反発力を利用して手首を押し上げるような意識を持つと、反発力を無理なく腕の引き上げに乗せられるため、その後の腕の前回転に力みなく繋がる。 - ペンギン意識
腕振りから肩甲骨トリガで最大荷重で地面から反発を得た結果、ペンギン意識で肋骨下端を前方へ押し出し、腸腰筋にテンションがかかり、置き去りにされた腰を支点にして腸腰筋が伸ばされ、一瞬遅れて前に振り出されるタイミングで跳ね上がった脚を自然に引っ張ってくれる。腹圧は無意識にかかっても良いがかからずに走り続けられる状態ができればベスト。 - ガトリングペンギン
引き上げた腕を、今度は同じ側の支持脚接地・荷重に合わせて前に振り出し、即座に拳の重さを使って前方行きの腕の速度を下向きに移行してゆき、そのまま蒸気機関車の動輪を結ぶコンロッドの動きのように旋回しながら後ろ引きに転じる。子供の頃、機関車ごっこした時を思い出すと、腕を水平のままぐるぐる回して進んだ記憶がありませんか?(年寄りだけかな?) こうすることで、脚下ろし~重心真下への引き込みに至る遊脚のターンオーバーを自然に補助する動きになる。
手のひらを上に向けることで、手首が下がり過ぎないようにできる。「犬かき」とは反対に「ポール牧」のように連続指パッチンで(しないけど)腕を振るイメージだけど、あまり前に振り出さず抱え込む感覚も重要。
上り坂ではガトリング意識を強め前方へ二の腕をより早いタイミングで強めに発射し、脚下ろしのパワーを上げる。急な登りや階段では、リディアードのスティープヒルランニングのように腕振り位相を極端に早めて上下に振るようにして、速度低下は許容しつつトントンと交互片足縄跳びで小刻みに跳ね上がるようにし、腰落ちや膝曲がりからくる接地時間の間延びを防ぐ。下りでは逆に前振りより引き速度を速め、同期する支持脚が地面速度に負けて膝折れしないように遊脚引込み速度を上げてスタスタと下る。 - 遊脚の早めの下ろしで2軸走法的な重心移動
地面反力を支持脚から骨盤へしっかり受けられるよう、上がった脚の前送りタイミングと下ろし始めを早める。脚の跳ね上がりタイミングに合わせて、ほんの少し踵をお尻に引き寄せることも許容する。特に上り坂ではこの踵を引き寄せる意識を少し強めることが有効。脚を下すとき、反動で股関節を上げる感覚もエコノミー向上に有効。「脚を下ろすだけでスイスイ前に進む」感覚が得られる状態がベスト。 - 骨盤を立て上体を腰で持ち上げ、ぶら下がる
骨盤の後傾は論外だけど、過度な前傾も体重を股関節にしっかり乗せられなくなり結果として反発力が逃げてしまうので、ちょうどよい立ったポジションを維持する。上体と腰以下の下肢を分離意識、接地荷重で腰を支持して上体重量を受けて反発でグイッと持ち上げ、離地したらエアポジで上体に腰がぶら下がるような感覚をもつ。腰の上で上体がボヨンボヨンと弾んでいるような感じ。 - パワポジ骨盤前傾荷重、腰椎湾曲と上体回旋連動
加えて、骨盤の前傾を利用して最大荷重時(パワポジ)で腰椎を前に湾曲させて戻りのバネ力を得る。この戻りの反発力を、腕振り引き終わりの持ち上げに上手く乗せる。
参考:自分史上最速の走りを手に入れる! 限界突破のランニングフォーム (弘山勉氏著)
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前回同様、これらの走法意識は相互に影響しあっており、うまく回り出すと全てうまくゆくし、何か歯車が狂いだしてもどれか一つの意識に集中して修正すると、しばらくすれば元通り回り出す、という関係性もあります。
以前も書きましたが、最終目標は、こちらの稚内平和マラソンのナンバーカード202番、40歳台1位の浦木直人選手(ゴールタイム2時間40分切)のような脱力フォームです。ここまでの完成度はなかなか難しいですが、ほんの少しずつ、徐々にでも改善を進めて近づきたいと思います。
今年3月19日の稲毛海浜公園フル途中棄権により、いよいよ封印してしまった「Neo逆ローリング走法」。
その後、5月28日にSPIRITS Running Club (SRC)に入会
SPIRITS Running Club 入会直後のフォーム
自分でも目を覆いたくなるほどの、出尻・腰落ちフォームになっていました。いつからこうなったのか記憶にありませんが、元々こいうフォームだったのかも?
入会後は姿勢の矯正から始めて様々なフォーム意識を試しては手ごたえのあった動きを取り入れてガラガラポンで再構築、を繰り返してきました。
その間に獲得した意識、感覚としては、
- 1本の棒になったイメージで走る。
走る前に「シラカバのポーズ」 - 骨盤周りの伸張反射を使う。
支持脚の荷重時に遊脚側の骨盤を上に持ち上げるように支持しておき、支持脚の荷重を入力として伸ばされた筋肉の伸張反射で地面を押し返す。 - お尻Maxパワーで走る。
支持脚接地と合わせてお尻に力を入れて体重を受ける。この時、足のつま先の方向が内向きだとお尻に力が入りづらいので、少し外向きか真っすぐに接地するように脚を下ろす。
体重でお尻に蓄えたパワーを脚の内転でキックに誘導する。
SPIRITS Runnging Club 入会10weeks後のフォーム
この辺まで来るとだいぶ地面の反発を使えるフォームになってきた気がしていました。 - 遊脚の振り戻しを積極的に
振り出した遊脚の膝を下ろしてゆく時に、骨盤の回旋で遊脚側は後方に引く動作となり、合わせてお尻で膝を後ろに引き戻すように、股関節を軸に脚をスイングする。
こうして辿り着いたフォームが、
SPIRITS Runnging Club 入会16weeks後のフォーム
になります。かなり軽快なフォームに変わりましたね?
そして気づいたのです。これはオリジナル版の「逆ローリング走法」そのものではないか!?
・・そうなのです。姿勢を正して再構築していった結果、巡り巡って「逆ローリング走法」に行きついてしまいました。
もちろん、骨盤周りの伸張反射など新たな感覚も加わっていますが、これも実は「逆ローリング走法」で骨盤の引き上げが出来れていれば結果的に使えていたわけです。
まあ、今後も別に積極的に「逆ローリング走法」という言葉を使おうとは思いませんが、意識や動きの1セットとして自分の中では理解や説明がやりやすいので、今後も意識はしてゆくつもりです。
ということで、過去の自分に拍手!
(追伸)逆ローリング走法の派生形として提唱したNeo逆ローリング走法は、遊脚側の骨盤の回旋移動方向が反対方向になるため、今後は自分でも意識しませんし推奨もしません。
5月28日にSPIRITS Running Club (SRC)に入会し、今まで同様の日々の早朝トレーニング、週末ロングランに加えて、主に以下のサービスを利用してきました。
- 自分で撮影した走行フォーム動画をメッセージで送って、アドバイスを受ける。
- 毎週末45分間のオンライン配信の試聴
- 目標タイム別にクラス分けされたfacebookのグループで、メンバー同士で日々のラン日報を公開、練習の意味と結果を言語化し、コメントしあうことでメンバー同士で刺激を受けながら練習を重ねる。
6月323.9km、7月319km、8月も今日まで166kmと、300kmオーバーペースで続けています。この時期は暑いので、無理せずインターバルのペースを落とし、Mペース走は基本ナシで体調維持に努めつつ、良い練習を積めていると思います。
この間、3回の走行フォーム動画を撮影しました。姿勢の強制から始まり、遊脚の引き上げ、骨盤の回旋、腕振り・上体の連動などにより、かなりフォームが改善したので、現時点で比較のために貼っておきます。見た目にも出尻・腰落ちの姿勢が改善され、軽やかなフォームに変わってきています。
- SPIRITS Running Club 入会直後のフォーム
- SPIRITS Running Club 入会3週間後のフォーム
- SPIRITS Runnging Club 入会10weeks後のフォーム
更に、その後10日間の練習で気づいた「骨盤の伸張反射」が、自分のランニング人生の中では革命的な感覚だったので、今感じている内容を書き留めておきます。まずは日報の文章をそのまま貼ります。
- フォーム意識した結果起きた変化
・骨盤周りのSSC(伸張反射)を使う走りでTペース走。
骨盤の支持脚側の地面からの強い入力に備え遊脚側の骨盤を上に支持して、骨盤中心(背骨)を軸にしてシーソーのように支持脚側に下向きの予荷重を与えておき、接地荷重と共に一瞬上方向に押し込まれた直後に伸張反射で下に押し返す動き。これをTペース走で感じながら走ることができた。 姿勢や遊脚の引き上げ、前方送り、下し時の腹圧、腕振りの引きと脚の重心真下への誘導の連動、接地直後の脚の内転、これらを順次意識を回していると、すこしづつコツがつかめてゆくような気がした。
特筆点として、今まで脚の内転は外側部でしっかり受けてから、という感覚が良かったが、骨盤の伸張反射を生かすには、接地直後に内転したほうが、骨盤への地面からの入力が大きく伝わり、より大きな伸張反射力を得られる、ように感じた。
また、そうして得た強い骨盤のパワーを続いて臀筋群の伸張反射へリレーし、そこから膝関節の伸展、ハムの伸張反射による踵の巻き上げに連動する一連の流れができるように感じた。
- 雑感
・速度が上がれば、より短時間で伸張反射を発生させて次の動作へパワーを伝播する必要があり、そのためには、力学的にはバネ定数、筋肉としていえばスティフネス、これを上げて、小さな変位量でも大きな反射力を返せるような骨盤周りの筋力アップが効果ありと思う。 筋トレとしてはサイドプランク、これが一番効きそう・・
ということで、文章にすると難解ですが、いわゆる体幹の「バネ」の一番重要な部分で、サブスリーランナーなど速く走れる方はおそらく無意識、あるいは意識的に掴んでいる感覚ではないかな、と想像します。
また、この感覚を再現しやすいドリルとして、マーチング(スキッピングステップ)が良いと思います。
- Kenya Form Running
中央のイエローシャツの人の骨盤の動きが参考になります。
この動画のほかにも、「スキッピングステップ」で検索すると、たなーさんの動画など多くヒットしますね。参考になります。
この意識、感覚、動きを中心に、周辺の感覚を再構築して、更に効率良いフォームで走れるようになろうと思います。